救急車と飛行機の旅

フランスには、急病人や怪我人を病院に運ぶSAMUと呼ばれる公共の救急車サービスがある。

samu1.jpg

そのほかに民間の救急車会社がいくつもあり、病人を自宅やリハビリセンターに運んでくれる。
サイレンは鳴らさないけど、優先車線を走れる。

ambulance.jpg

朝7時に迎えに来た民間の救急車は、クネクネと山道を登り、大きなスキー場を通り過ぎる。
トリノの空港に着くと私の車椅子は空港職員にバトンタッチされた。セキュリティチェックの前に並ぶ人たちを尻目に、ここでも優先車線だ。ゲートを通ったら絶対鳴るな、と楽しみにしていたら、探知機で身体を触られ、うんともスーとも言わなかった。

私は4枚のチケットを渡されている。つまり4席使って寝ていけるわけね、と思っていたら、期待を裏切られた。
私の席の前の一列の椅子が倒され、その上に脚をのせろ、ということらしい。
ご冗談でしょ!そんなことができたら苦労しない。2つ折にしても飛行機の椅子は高く、曲げることも上げることもできない脚をどうやってあそこにのせるっていうの?!
「ちょっと試してみませんか?」というので、やってみたら椅子の半分の高さで悲鳴を上げた。
結局、曲がらない脚の置き場所に困りながら、ほかの乗客と同じく椅子に座って旅したのだ。

ロワシーに着くと別の救急車が待っていた。
10日ぶりに出会うパリの空。透明感のある山奥の景色を眺めていたせいか、町並みも空気ひどくくすんで見える。

1時間後に、2人の子供と2匹の猫と夫1人に再会した。子供たちは、松葉杖で歩く私を火星人かなんかのように珍しそうに眺める。昔のアトリエを改造した建物なので、台所に行くにもお風呂場に行くにも小さな階段があり、その度に私は立ち止まり「降りるときは・・・まず折れた脚から・・・」と一瞬考える。
アナイス(猫)は、私が留守にしたときの常で「あんたなんか知らん」とむくれている。タマ(子猫)は松葉杖を面白がってまつわりつくので危ないったらない。

私ははしゃぎすぎて、夜、貧血を起こしたほどだ。


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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