今、日本で公開されている『彼女のために』は、殺人容疑で逮捕された妻を脱獄させようとする夫の話。
妻の無実を信じて疑わず、寝食忘れて素人っぽい脱獄計画を練る一途な夫、ヴァンサン・ランドンがいい。
特別ハンサムでもカッコよくもないけど、こんな男性に愛されたら頼もしいだろう。

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でもヴァンサン・ランドンの主演作だったら『WELLCOME』のほうが公開されてほしかった。

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舞台はフランスで最もイギリスに近い町、カレー。貨物トラックの中に隠れてイギリスに渡ろうとする密入国者が後を絶たない。
関門所では二酸化炭素の探知機で、人間が隠れているかどうかチェックする。

離婚して一人暮らしのシモンは、カレーの市営プールで水泳コーチをしている。
ある日、クルド人の青年ビラルがクロールを習いたいとやってくる。お金がなさそうなのに個人レッスンを払い、閉館ギリギリまで練習する熱心さに興味を引かれるシモン。
家に連れてきてピザを食べさせたりするうち、英仏海峡を泳いで渡ろうという青年の魂胆を見抜く。最初は無謀な計画を諦めさせようとするが、次第に助けようと思い始める。

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近所の人に「違法滞在者を匿っている」と通報され、警官がやってきても彼の意志は変わらない。

一人暮らしの寂しさをビラルが埋めたのか、愛する女性と再会するため命がけでもイギリスに渡りたいというビラルの、若い純粋さに共感したのか・・・シモンは孤立無援で突き進む。

体育会系の身体つき、ぶっきらぼうな表現に熱い心。『彼女のために』の夫のキャラクターと重なるけど、この作品は信憑性が弱い気がする。刑務所のダイアン・クルーガーが、ロレアルのCMみたいに綺麗なのにもちょっとしらける。

ヴァンサン・ランドンは人気俳優だけではなく、エディシヨン・ドゥ・ミニュイの社長、レイモン・ランドンの甥でもある。ゴンクール賞の常連、格調高い文学出版社の跡取りでもあるわけだ。天が二物を与えた例?


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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