映画を通して垣間見る高校生の実態

そんなの自分の子供に聞けばいいじゃない、と言われるだろうけど、高校生(特に男の子)は親に殆ど話さないもんだ(そうじゃありません?)逆に色々打ち明けられたらなんか変な感じ。アンビバレントなこの年頃は“秘密の庭”があり、こっちから踏み込まないほうがいいような気がする。

だから高校生が主人公の映画を観ると、へェー、知らぬは親ばかり、と感心してしまう。
『Simon Werner a disparu・・・(シモン・ヴェルネールが消えた・・・)』はパリ郊外の高校の、バカロレアを控えた高校生たちのお話。
simon_affiche.jpg

ジェレミーは、親を体よく追い出して、クラスメートを大勢よんで家で誕生パーティをやる。
アルコール、タバコはもちろん、ドラッグもあり、「コンドームの持ち合わせない?」まで発展する典型的(!)パーティだ。
下心あって、女の子を外に連れ出した男子。2人で森のほうへ歩いていき、茂みの中に横たわっている死体を見つけてしまう。物語はここから始まる。

時間はその10日前に巻き戻る。クラスメートのシモンが行方不明になり、親しかった生徒たちがが、それぞれのバージョンを語る・・・という形式は、湊かなえの『告白』を思い出すが(映画は観ていない)、あの底深い怖さはない。親も出てこない。
生徒が行方不明になって、死体が見つかったのでサスペンス仕立てにはなっているが、それより一人一人の生徒のキャラや考えていることが私には面白かった。

主要生徒たちの集合写真。なんかレトロな雰囲気だけど現代のお話。
simon.jpg

『les Beaux gosses(イケ面)』 『LOL』は、切り口は違うけど、同じような思春期の子供たちを描いた作品。
共通して言えるのは、彼らの頭の90%を占めているのは、異性への、セックスへの関心ということ。
私もそうだったのかな・・・女子高だったので、日常の“ときめき”の経験はなく、“イベント”として隠れてやっていたのであまり比較はできない。
そして親との“ズレ”を強く感じているという点。
女の子が部屋でベッドに腹ばいになり、ヘッドホーンをつけて自分の世界に浸っていると、お父さんが音もなく入って肩を叩く。飛び上がるほどびっくりする彼女。
「ノックくらいしてよ!!」
「したけどヘッドホーンつけてるから聞こえなかったんだろう・・・」
夕食だ、と呼びにきてくれただけなのに、すごく苛立つのだ。親が何気なく言ったりしたりすることに逆撫でされる年頃。だからといって干渉したり心配するのは親の職業なので、止めるわけにはいかない・・・
息子は高校生を題材にした映画を「カリカチュアだ」とかわすけど、きっと現実の姿はその中間くらいにあるのだろう。

『Simon Werner a disparu・・・』
ファブリス・ゴベール監督作品
UGC Ciné Cité les Halles,MK2 Bastille,GaumontOpéraなどで公開中


にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ
↑ランキングに参加しています。お気に召したらクリックしてください


スポンサーサイト
コメント
コメントの投稿
プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
最近の記事
カテゴリー
おすすめ書籍
RSSフィード
おすすめコスメ
フランスに行くなら
プロヴァンスの田舎町をまわる1日
アーカイブ