年齢:63歳、職業:ジゴロ

サルコジを巻き込む政治スキャンダルに発展したベタンクール事件
そもそも、ロレアルの相続人である大富豪、リリアンヌ・ベタンクールが巨万を貢いだ“お友達”の写真家・作家フランソワ=マリー・バニエを、「母が耄碌しているのに付け込んで騙し取った」と娘が訴えたのが発端だ。
夏前は貢いだ金額、800万ユーロ(約10億円)だったのが、小切手だけではなく、島だの生命保険だの次々と露見して、娘の計算によると10億ユーロという膨大な金額。
最新ニュースでは、自分の家に娘が盗聴器をつけていたことに激怒したベタンクール夫人が、娘を訴え、伏線の不正政治献金の疑いも晴れず、母と娘の遺産争いにサルコジ政府が絡んで、泥試合になってきている。

さて発端となったバニエさん、63歳。
最初は87歳のベタンクール夫人の愛人かと思っていた人も多いが、彼はゲイだ。
19歳で処女小説を発表。評判にはならなかったが、「バンジャマン・コンスタンかスタンダールを彷彿させる」とアラゴンが絶賛、彼の愛人となった。
アラゴンと2人だけで食事、ホテル・ムーリスでダリとランデヴーなどがしばしば目撃され、イギリスのSunday Times Magazineが「パリのゴールデンボーイ」というタイトルでバニエ特集をしたほど。

その魅力は、美貌と辛口のユーモア(フランスはユーモアのセンスが高く評価される国だものね)。
25歳でピエール・カルダンの個人プレス担当になり(親密そう!)、サンローランとも夜遊び仲間で、サガンやイザベル・アジャーニも魅了した。

20代のバニエ。奥にいるのがサンローラン。70年代はサンローランが酒とドラッグ浸りだった時期だ。

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もっと“今の”有名人では、ジョニー・デップ、ヴァネッサ・パラディ夫妻と大の仲良しとか。

社交的で顔の広い人はいるけど、彼の場合はハンパではない有名人ばかり。でも巨額をプレゼントしたのはベタンクール夫人だけだ。
しかし今度のスキャンダルで、その魅力に汚点がつき、辛口のユーモアは毒舌となり、なんか年老いた猿みたいな風貌。

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11月にパリで予定されていた写真展は“ことが静まるまで”無期延期とか。
沢山いた友達も、「お金を受け取ったことを不道徳とは言わないが、エレガントではない。悪趣味」という人が多い。
ジゴロはエレガントでなくてはダメなのだ。

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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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