運命は変えられるか?

若き政治家デヴィッド・ノリスは、最年少上院議員候補として選挙戦を突っ走っていた。が、破廉恥なスキャンダルが新聞に暴かれ支持率は落下する。ところが、そのお陰で、男子用トイレに隠れていた(?)エトワールダンサー、エリーズと出会い、激しい恋に落ちる。

運命的なトイレの出会い
アジャストメント

何かを失うとき、得るものがある、と喜ぶのも束の間。謎めいた男達が付きまとい、彼女との関係を阻もうとする。
この男達、実はデヴィッドの“運命”のエージェント。
彼らが持つノートにはデヴィッドの運命路線図が敷かれ、「x月x日朝、コーヒーをこぼしていつものバスに乗り遅れる」に至るまで決められているのだ。
エリーズとの出会いは、予定された彼の運命とは異なると、エージェント達は、何が何でも阻止しようとする・・・

「ちょっとそれは筋書きにないぜ」と付きまとうエージェント
アジャストメント

日本では5月16日公開の『アジャストメント』(フランス語タイトルはl’Agence)。フィリップ・K・ディックの原作とも知らず、マット・デイモンとエミリー・ブラントというキャスティングに惹かれて観にいった私。

“エージェント”がIpadのレトロ版のようなノートを取り出したとき、ヤダ、SFなんだ!SFって入れないときは入れない、と一瞬シラケたのだが・・・結局シラケる必要はなかった。

このエージェント達の“操作”を、ある人は“運命”とか“宿命”と呼び、“神の定め”という人もいるだろう。でもひたすら辿りたい道があれば、運命に流されず切り開いていける、というメッセージ。クラシックなテーマではあるが、前向きな余韻を残す。

主役2人に因るとこも大きいと思う。クリント・イーストウッドの『ヒアアフター』ではあまり魅力が発揮されていなかったマット・デイモン。この作品では、全身から“前向き”を発散、この人が全力疾走する姿は見とれてしまう。
Wild Target』(仏タイトル:Petits Meurtres a l’anglaise)ですっかりファンになったエミリー・ブランド。ラテン系な美しさとちょっとひょうきんな持ち味が、他にない魅力だ。

運命から逃れようと走る。
アジャストメント

心のどこかに元気をくれる作品、特に元気が欲しい今、お奨めです。

『l'Agence』ジョージ・ノルフィ監督作品
フランスで公開中

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コメント
エミリー・ブランドは、面白い女優さんですね。
「プラダを着た悪魔」「ビクトリア」「ウルフマン」を観ましたが、全く雰囲気が違いました。
才能のある方ですね。

マット・デイモンは、顔がダメで・・・。なんというか、”もちゃ”とした感じがします。
「ヒア・アフター」は、日本では、タイミングが悪すぎました。
テレビでCMを観ただけですが、津波にのまれた女性が水の中を漂うシーンは、強烈すぎます。

先日、長谷川さんが紹介されていた、アルジェリアの神父誘拐の映画、日本で公開されます(ご存知かと思いますが・・)
京都では、「京都シネマ」で上映されるので(良心的な映画館です。フランス映画が多いので、ご存知かもしれませんね)観に行きたいと思っています。

長谷川さんが紹介される映画は、全部観たくなります。
大震災のアイコンになった女性
こんにちは。
私の住む日立市も地震と津波の影響で、
海岸線沿いと、日立製作所の工場がかなり
被害をうけました。
さて、3月21日、長谷川さんのブログの「毛布を
かけて呆然とした表情の女性の写真」その後の消息が
本日読売新聞に出ていました。
あの日、視線の先には彼女の長男が居た幼稚園
があり、その時には安否も不明でした。
震災から3日後、5歳の長男と無事再会し、
今日の新聞には、はじけるような笑顔の写真
が大きく載っていました。
私も安堵し、長谷川さんにもお知らせしたく、
メールしました。
Re: 大震災のアイコンになった女性
パンダママ様、

この女性のとりわけ視線が印象なのは、そういう理由だったんですね。
良かったです!教えていただいてありがとうございます。

まだ余震の心配で、心休まらない日々と思います。
どうぞお大切に。
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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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