ネズミのいる暮らし

猫たちが興奮ぎみに走り回っていたり、2匹そろって同じ一点を凝視しているときはイヤな予感:近距離にネズミがいる。

中庭に出て探検したり、木に上ったりするのが好きなタマ(若い雄猫)は、ネズミを見つけてうちに連れて帰る遊びを覚えた。大変迷惑な遊びだ。
うちに来る前にどういう教育を受けたかしらないが、タマにとってネズミは楽しいオモチャ。一方、清く正しい本能のアナイス(中年雌猫)は、捕まえて殺そうとする。目的は違っても、ネズミを追いかけて走り回るのには変わりない。

「さっさと捕まえてよ」と言ったら、この顔(背後の椅子は猫2匹によってズタズタになった)
langue_430.jpg

「ホラ、横切った!」「エッどこどこ?」
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明け方の4時、私が寝ているベッドの下でその大レースが始まった。
初めてネズミが出たときは一睡もできなかったけど、回を重ねることに鈍感になってくる-毎回徹夜してたんじゃ身体が持たない。でもベッドの下にいるというのはちょっとイヤ、と思っていると、3匹が走り出てきて、ネズミは箪笥の後ろにすばやく入り込み、猫たちはその前で監視体制に入る。
猫がいる限り、敵も出てこれまい、と安心して眠ってしまった。
我ながら逞しくなったもんだ。

朝、娘が台所の床にしゃがみこんでいるので見ると、いつ隠れ家から逃げ出したのか昨夜のネズミ(同一人物と確かめたわけではないけど、2匹もいるとは思いたくない)。グッタリして動かない。
「タマが口にくわえてたのよ」
娘は炊事手袋をはめた手でネズミを摘み、タッパウエアに入れようとする。
「ちょっと待って!それ、友達がプレゼントしてくれた琺瑯のタッパなの。別の、もっと深いヤツに入れて」
すると、娘はブリジット・バルドーが犬を捨ててる人に向けるような目で見上げ、
「出れるわけないじゃない。きっと背骨が折れてるわ」
アンタ、いつから獣医になったの。
「水とチーズを入れてあげよう」
「ちょっとネズミを飼うつもり?」
「じゃあどうしろっていうの?兄貴がいたらすぐ止めを刺すとこだけど・・・」

恐る恐る近寄って見たネズミは本当に小さく、こんなものを怖がるのが馬鹿げてくる。でも理屈じゃないのだ。

souris.jpg

「私はネズミは苦手だけど、苦しむのはかわいそう。箱に入れて、猫が近寄れないとこにおいておこう」
ネズミさんを靴の箱に移し、洋服ダンスの上に隠した。

さて夜。お風呂から出てきた娘が「靴の箱、見てよ」
「なぜ、私が見るのよ。自分で見りゃいいでしょ」
「だって明日テストが・・・」となすり合った後、2人で一緒に見たら「生きてる!」
弱っていたのでそのまま眠るように死ぬ、というのが私たちの予想、というか予定だったのだが。
「ネズミって生命力あるのよ。人類が絶滅したときでもネズミは生きてるんだって・・・それはゴキブリだったけ?」
「ママン、お水替えて!」
「チーズはきっとエメンタルのほうが好きよ」
何を言ってるんだろう、ワタシ。
今に“家族:夫1人、子供2人、猫2匹、ネズミ1匹”になりそうなヤナ予感・・・


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コメント
がんばれアナイス
おはよーございます。

きょうのアナイスの顔はいわゆるヘタウマのイラストみたいで何度見ても笑えます。



Re: がんばれアナイス
でしょう?
ワタシも見ては一人笑いです。
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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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