フランス中学生日記 6

学年末試験が終わるのが6月末なので、子供たちは2ヶ月以上の長い夏休み。学校の先生でもしていない限り(ところがフランスにはやけに学校の先生が多い)、親はそんなに休みを取れないので、子供たちは親戚や友達の田舎に送り込まれる。
マデラから戻って数日後、娘はチュニジアの友人家族のもとへ送られた。
「発送日:8月x日○時チュニス着の飛行機。返却日:8月x日○時発の・・・よろしく」とSMSが行きかう。

オルリー空港まで娘を送っていった。
チュニジアはヨーロッパではないのでパスポートと、未成年が一人で旅行する場合、親の“証明書”が必要だ。
「下記に署名します私○○は、娘○×が一人でフランス領土を離れることを認めます・・・」
家出や外国逃避行を防ぐためとか。

それらを持って航空会社のカウンターに赴くと、Tunisairのお兄ちゃんがパスポートを見て、おもむろに受話器を取り上げた。
「日本からチュニジアってヴィザがいるんじゃなっかたっけ?」
娘は日本のパスポートしか持っていない。心臓が飛び上がりそうになる。
しばらく返事を待っていたお兄ちゃんは「あ、そう。メルシー」
そして私に「要らないそうです」
ドキッとさせないでよ!

「あたし一人でどこに行けばいいの?ゲートがたくさんあるし絶対間違える!」と騒いでいた娘、搭乗券を受け取ると、
「この番号のゲートにこの時間に行けばいいのね、なーんだ簡単」
そして私に、
「ママンも忙しいんだから帰っていいよ、いってきまーす!」
小さなスーツケースを転がして去っていく姿を私はしばし見送った。
数年前まで私の手を握ってい離さなかった手には、しっかり携帯電話が握られている。

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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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