義父を見舞いにシャンパーニュ地方の実家へ行く。もとから気難しいイジワル爺さんは93歳、年齢とともに緩和するどころか益々つき合いにくくなっている。
会いに行かないと文句を言われるが、せっかく行っても「なんだ、お前か」という顔。

棲家も主人に似てくるもんで、家も住みにくい。料理をしようと思っても、焦げ付くフライパンや圧力装置の壊れた圧力鍋しかなく、調味料も最低限しかない。それでもせっかく来たんだから、と煮込みなどしていると「ガス代が上がるから注意しろ」と言われる。

家族が来ても湯沸かし器のキャパを上げないので、シャワーは途中から水になる。

でもブドウ収穫が終わったばかりの丘陵は緑、また緑の眺め。
vignes_430.jpg

残っているブドウを口に入れると味が濃くて美味しい。
raisins_430.jpg

「庭からの眺めがいいわね、テラスでアペリティフにしません?」
と義父に言うと、食事の時間が遅くなるから「ノン」。
jardin_430.jpg

やっと義父が寝室に引っ込んだので、娘と埃をかぶった自転車を引っ張り出す。

脚を骨折してから怖くて乗らなかった自転車は私の“克服課題”であった。
こぎ出してみろと、ナンだ、全然怖くない。
街頭がほとんどない村の道は人気がない。昔の共同洗濯場を通り、教会と墓地の横を通って村を一周する。10時過ぎ、殆どの家の明かりは消えていて、私たちが通ると犬が吠える。雲が切れて満月が顔を出した。

夜のサイクリングは最高に気持ちよく、これでまた自転車に乗れる!

寝ようという時になって、何十年も変えていないマットレスが傾いているのを思い出した。寝ている間にズルズルと少しずつ滑り落ちていくので、定期的によじ登らなくてはならない。
”居心地いい”という概念が完璧に欠落した人と家。

「年取ってもああはなりたくないね」と夫と言いあっているけど、自分たちががどんなオジイサンとオバアサンになるか、理想と現実は違うだろうから確約はできない。
子供たち、覚悟していなさい!

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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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