詩情溢れるフィルム・ノワール『DRIVE』

「5分間待つ。その間、君たちが何をしようと僕は関与しない。逃走だけ請け負う」という条件で悪事に手を貸す“ドライバー”。
本業は映画のカースタントマンと車の修理屋だ。
ある日、アパートの同じ階に住む女性イレーヌに出会い、惹かれる。
小さい男の子と暮らす彼女は、夫は刑務所に入っていると打ち明ける。彼女を助けようと、強盗の逃走を引き受けたことから“ドライバー”の運命が狂いだす。

フランスで封切りになったニコラス・ウィンディング・レフン監督の『DRIVE』、カンヌ映画祭で監督賞をとった。
息もつかせぬ逃走シーンと、思わず目を背けたくなるヴァイオレンス・・・にも拘らず、全体に物哀しいポエジーが漂う傑作。

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主演のライアン・ゴズリング、2007年アントニー・ホプキンスと共演した『Fracture』でも上手かったけど、更にすごくいい。
殆どしゃべらない超プロのドライバー、無表情な顔で爪楊枝なんか銜え、深夜のロスを突っ走る。人間らしい優しさと思いがけない凶暴さ混じった像が伝わってくる。
イレーヌはキャリー・マリガン。どうしてもこの役がやりたくて執拗に志願したとか。

drive2.jpg

この作品のもうひとつの大きな魅力はクリフ・マルティネズ担当の音楽。
フランス映画って「この辺で音楽来るな」と思うと果たして来て、それも甘ったるいシャンソンで「またか」というのが少なくないけど、『DRIVE』のは、予期しないときにエレクトロな音楽が入り、それがとっても効果的で余韻が残る。
例えばこれ、Kavinsky 『Nightcall』
映画を観た日から毎日聞いている。
日本で公開されたら是非、フランス在住の方はすぐに映画館に走るべし!最近、すぐ変わるからね。

『DRIVE』
ニコラス・ウィンディング・レフン監督
103分
フランスで公開中

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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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