30年待った恋だけど・・・

この従兄弟夫婦も面白いカップルだ。夫の従兄弟に当たるピエールは、“ミス・ナントカ村”の美人に惚れ込み若くで結婚、女の子2人が生まれた。ピエールに思いを寄せていたマリーは、他の男には見向きもせず、地元のクリスタル工場で働きながら独身を貫く。
ピエールと“ミス・XX村”が上手くいかなくなり別れるまで30年、辛抱強く待った。
マリーが初恋のピエールと晴れて結婚したのは2人が53歳の時。
彼女は結婚と同時にクリスタル工場をやめ、シャンパン蔵のおかみさんに変身。注文を受け持ち、ぶどう収穫の時期は30人からの日雇い労働者の食事を作り、庭の畑で野菜を育てる。

彼らの家に遊びに行くと、畑の野菜の美味しさに感激し、保存法や調理法を教えてもらう。
そしてびっくりするのがピエールの酒量だ。朝の10時、寝坊した私がコーヒーを飲んでいると、庭仕事をしていたピエールが入ってきて素早く白ワインを一杯ひっかける。30分おきだとか。

ブドウ収穫時のブドウ畑で
vendanges-champagne.jpg

早朝から始まる収穫でも、朝10時には休憩の一杯だそう。
001_430.jpg

お昼になれば食事と一緒にしっかり飲み、午後、近所の人がやってくれば「まあ一杯」になる。ピエールだけじゃなくてみんな似たり寄ったりの依存症だ。
「飲みっぷりのいい人だと思っていたけど、結婚するまではここまでとは知らなかった」とマリー。
飲酒運転で免許を取り上げられ、肝臓障害で入院したのはつい最近。退院仕立てでガンマGTPが下がっているとき、警察に駆けつけ免許を取り戻した。

「もう若くないんだから肝臓がもたないよ。なんでもっと強く言わないの」
「10代から飲んでるんだもの、今更・・・それにありのままでいいのよ、好きってのはそういうことだもの」
それはギクッとする重い言葉だったけど。30年待って一緒になったんだからずっと元気でいて欲しいじゃない?
シャンパーニュ地方だけでなくフランスのワイン産地で、アルコール依存は、あまり語られない深刻な問題だ。
でも澄んだ空気の中で飲むワインは美味しく後に残らず、しばらくここにいたら酒量が上がりそう・・・


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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