街はイリュミネーションに輝きプレゼントにご馳走、楽しいクリスマス・・・と思いきや、クリスマスが嫌い、落ち込むというフランス人は多い(子供は別)。その理由は“退行”するからだそうだ(さすがフロイトの国)。
クリスマスは家族で祝うもの、あまり顔を合わせない親や祖父母に会うと、勢い子供時代に引き戻され、日頃無意識の下に押し込んでいた思い出したくない過去が引っ張り出される。それで口論になったり、欝になったり。数字は知らないけどクリスマスの後、離婚や別居が増えるという。
何らかの理由でイヴの日を一人で過ごす人は、孤独が身に沁みてやっぱり落ち込む。

欧米のクリスマスは日本のお正月に似ているが、お正月に欝になる日本人が多い、という話は聞いたことがない。でも実は結構いるのかもしれない。

クリスマスの家族集合の様子を描いた映画は色々あるけど、例えばアルノー・デプレッシャン『Un conte de Noel/あるノエルの物語』。

un_conte_de_noel.jpg

集まった家族が、お互い傷口に触らないよう注意しながらも波風を立てていく様が、クリスマスの絵本のような映像で綴られる。
夜更け、庭のブランコを揺すりながら母(カトリーヌ・ドヌーヴ)が息子(マチュー・アマルリック)に「あんたを愛したことなんかなかったわ」というシーンなんか、ほほーここまでグサリと言うか、と印象的だった。

『サンタクロースはクズ野郎』は1982年の作品。
perenoel_est_une_ordure.jpg

“苦悩する人SOS”というテレフォンサービス・オフィスにイヴの夜訪れる“苦悩する人々”を描いたコメディ。
テレビ放映回数では1位、毎年クリスマスの直前に放映され「セリフまで覚えてる」と言いながら、やっぱり観てケタケタ笑ってしまう。

こういう映画を観て、フランス人は「クリスマスが嫌いなのは自分だけじゃない」と安心したり相対化するのだ。
さて私は去年、こういうイヴを過ごし、主犯の義父は1年分イジワル度が増し・・・どうなることでしょうね。今度、生牡蠣を忘れたら大変なことになる・・・


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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