70年前の今日、ユダヤ人一斉検挙

1942年7月、ナチはヨーロッパ諸国のユダヤ人の大掛かりな検挙を思い立ち、この作戦に『春風』という美しい名前をつける。ヴィシー政権下のフランスでは仏警察がこの作戦を行い、7月16日17日でユダヤ人13000人を逮捕した。
主にフランスに亡命していたユダヤ人で、そのうち4000人以上が子供だった。彼らは15区にあるVelodrome d’Hiver(冬季競技場)に収容され、脱走しようとする者はすぐ射殺された。自殺者もでた。

1942年7月16日の冬季競技場
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殆ど飲まず食わずの5日間の後、ユダヤ人たちは一旦フランスの収容所に送られ、その後アウシュビッツに送られた。その数は、1942年にフランスからアウシュビッツ行きとなったユダヤ人42000人の4分の1に当たるそう。

ひとつの民族を忌み嫌って抹殺しようする悪魔的行為に、フランスが進んで加担したこの一斉検挙は『Rafle de Vel d’Hiv/冬季競技場の一斉検挙』と呼ばれ、長い間“隠したい汚点”だった。
それを初めて認めたのがシラク大統領。1995年のこと。
70周年の今日、法相C・トビラは、シラクの勇気ある行為を称えた。そのシラクさん、好きな大統領だったのに認知症で久しく姿を現さない。日本が大好きで相撲ファンで、愛犬の名前はSumo、日本に愛人がいて子供もいるという話は、官僚の間では“公然の秘密”だったそうだけど本当だろうか?ありそうな話だけど、大統領を辞めてからもマスコミにすっぱ抜かれないのが不思議だ。

話は逸れたけど、フランスでも若者(18-24歳)の60%が“聞いたこともない”という“冬季競技場の一斉検挙”。
こういう歴史の汚点が繰り返されないために、ネオナチやファシズム抑止のために、もっと語られるべきだ。
この事変を描いた映画『Elle s’appelait Sarah/彼女の名前はサラ』はフランスではヒット。日本では『サラの鍵』というタイトルで昨年末公開になった。


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コメント
昨日7/19、無断で早稲田松竹の前に自転車を止め、ふっと上映告知を見て偶然に胸が躍りました。7/20まで『サラの鍵』上映中とありました。今日、朝から残業はしないと宣言して、最終回に見てきました。ジュ・マペール・サラでもなく、エル・サプレェ・サラでもなく、エル・サペール・サラというタイトル納得しました。長谷川様のブログのおかげでいい映画を見ることができました。ありがとうございます。
Re: タイトルなし
コメントありがとうございます。
映画ってぱっと見つけて、観て、いい映画だとさらに心に残りますよね。よかった!
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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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