田舎の週末:贅沢な自給自足

ボルドーやブルゴーニュと同じく、シャンパン造りをしている人たちの財産は土地。彼らはボロは着てても、石造りの大きな家に住み、「どこまでがオタクの庭?」というくらい広い庭に囲まれ、その背後の丘陵にはブドウ畑が見渡す限り。眺めていると目の奥まで綺麗になりそうな鮮やかな緑だ。

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シャンパン製造業者はリタイアしても、ブドウ畑を貸してその上がりの何%をゲットする。貸す期間は18年か36年。できのいい年もあれば今年のように激しい雹が降ってブドウ畑の一部が全滅という年もある。

雹が降って10分の間にこんな姿になった隣村のブドウ畑。
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長いタームで経験を積んでいかないとダメな仕事なのだ。“急がない”“時間をかける”というフランス人の特徴もこんなとこから来ているのかも。

シャンパンの輸出量はここ20年ずっと上昇で、2011年の前年比を見ても9.3%増。なのでシャンパーニュ地方の人たちはそこそこリッチだが、そのリッチさが違う:衣食住の食と住の豊かさ。
従兄弟のうちに遊びに行くと、庭に生った不恰好なトマトに、窓辺で栽培しているバジルの葉を摘んで、極シンプルで感激的に美味しいサラダが出てくる。台所のオーブンでは狩で捕ったイノシシの腿肉の香ばしい香り。

デザート用に木苺を摘む。
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納屋を改造した“食料貯蔵庫”には庭の果物のコンポートやジャム、キノコ、狩猟で撃ちとったジビエの煮込みなどの瓶がズラリ。冷凍庫は2台。
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「近くの農家でいい地鶏を見つけたから12羽買って冷凍してある」というケタの違う買い方で、突然だれか訪ねてきてももてなせるようになっている。どころか何も買わないで1ヶ月はラクに暮らせそう。

その上、シャンパンは飲み放題だから従兄弟は120kgになり、奥さんもデブじゃないけど豊かな腰周り。
「あんた、体重何キロなの?」と奥さんに聞かれて、答えるよる早く従兄弟がピタリと当てた。
「どうしてわかったの!?」と驚くと「狩をするからや」
長年、狩猟をする彼は、撃ちとった鹿やマルカッサン(イノシシの子)を持ち上げると重さがわかるようになったんだと。獣と一緒にしないで欲しい。

“友達用寝室”のベッドはいつも準備ができていて、シーツは太陽のいい匂いがする・・・つまり、そこで過ごす時間の豊かさを大切にした暮らし方だ。少しはマネしたい。


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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