定年・離婚・第二の人生!

2000年では6144人、2011年は13569人・・・60代前半の男性(つまり定年頃)の離婚数が増えているそうだ。
それ以前の年代は、妻側が離婚を言い出すケースが大多数。その理由は、女性のほうが惰性的な日常に堪えられない。夫は、慣れた生活-ご飯やアイロンのかかったワイシャツが黙ってても出てくる-を壊して、新たな人生に踏み出すのがめんどくさい・・・と言われていた。ところが今日の仏初老男たちは『第二の人生』を夢見て、離婚するんだと。

カップルの問題を専門とする某テラピスト曰く:若者が社会に出る年齢が上がり、平均寿命が延びたので、以前40代で来ていた『人生半ばの危機』が60代にずれ込んでいる。妻のほうはしばしばメノポーズで不安定な時期なのに対して、夫は老け込みたくなく、第二の若さを求める。
その例として挙げられていたF氏は「妻に特別不満はなかったけど、結婚生活の惰性と束縛、日常の意見の不一致の積み重なり」で、定年を待たずに離婚した。別れることは何年も前からの幻想(!)だったけど、娘2人(今、26歳と23歳)のことを考えて、なかなか踏み切れなかった。学生時代の思い出の地、ソルボンヌ近くにアパルトマンをみつけ、いくつかの“明日なきアヴァンチュール”を経て、1つ年下の女性と出会い、一緒に暮らしている。

この60代離婚のトレンドは「婚姻市場の力関係に対応している」と某社会学者。難しい言葉で言わないでよ。つまり誰かと出会うチャンスがある、と思う人ほど離婚に踏み切り、60代で“誰かと出会うチャンス”は男性のほうに多い、ということ(だから妻達は、もっと若くで離婚を叫びだす)。
一方、「子供たちも一人前になり、仕事のストレスもなくなって、結婚当初の2人だけの生活がまた始まる」と信じていた妻は、突然の離婚要求に愕然とするわけ。「数日遅れて合流するよ」という夫をおいて先にバカンスに発ったけど、夫は最後まで現れなかった、という例もあるそうだ。勝手なやつら。
また子供たちにとってもかなりシンドイ体験。子供にとって“カップルのモデル”だった両親が別れるのは、それまで信じていた世界が崩れるようなもの。特に、親が60歳だと、子供はこれから自分の家庭を持とうとしている年代で、ダメージが大きい。「子供が大きくなったから離婚できる」というのは、親の勝手な理屈なのだ。

そういえば60歳になってカミングアウトした知人がいた。病気がちの奥さんの面倒をよく見て、「今日は何を食べたい?」と電話する“夫の鏡”みたいな人。2人の子供からも慕われていたのが、ある日突然、うんと年下の男性と出会い、うちを出て行った。

さて第二の人生を始めたオジサンたちの声を聞くと、「自分の時間と空間を自由に使える」「帰りの時間を気にしなくていい」「“ご飯ですよ”と邪魔されることなく、何時間も本を読める」・・・
こういうセリフ、どっかで聞いたことが・・・やっと親の監視から離れて一人暮らしを始めた子供の言うことと同じじゃない!


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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