長谷川たかこのパリのふつうの生活
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パリのふつうの日常
花屋を買い取った運転手
DATE : 2007-12-21-Fri Comment 0
monceau fleurs

40年前のお話。毎晩、黒塗りの車が、モンソー公園近くの花屋の前に停まり、運転手が花を買いに降りてくる。車に乗っているのは年老いた会社社長で、毎日奥さんに花を持って帰るのが何年もの習慣だ。
ある日、花屋の主人が、「もう仕事に疲れたので店を売りたい。ついてはあなた、買ってくれないか?」と運転手にいう。「とんでもない、私は花のことなんか何も知らない」「いやいや、あなたは毎晩、きれいな花を選んでいくじゃないか、絶対やっていける」。社長に話すと、彼も賛成して、援助するという。運転手は花屋を買うことを決める。
・・・現在、フランス一の花屋チェーンになり、先日株式に上場して話題になったMonceau fleurs モンソー・フルールの起源だ。後に財閥グループ、ロスチャイルドが融資して花屋は発展する。「援助する」と言った「会社社長」が約束を守ったのだ。

広いスペース、セルフサービスで他所より安め、がコンセプト。運転手の孫の代にフランチャイズ方式にして、今では全国に120店、ルクセンブルグ、ポルトガル、日本へも進出している。日本はどこにあるんだろう?
フランスでは花を贈ることが多い。妻や恋人に花を買っている男性もよく見かける。この素敵な起源物語を聞いて「あなたも毎日花を買ってくる気にならない?」と夫に尋ねたら、笑ってごまかされた。
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