リセ日記:バカロレア模試

この前、高校に入って一安心と思っていたら、娘はもうバカロレア。
4月はじめの10日間は、バック・ブラン/Bac blancと呼ばれる模擬試験に口頭試問、志望校の願書提出が重なって嵐のようだった。
バカロレアは50%取れれば受かるので、日本の大学入試よりかなり広き門。「バカロレア合格率98%」なんて名門高校もあるくらい。
と高をくくっていると、美術高校に通っている娘のは一般バカロレアではなくテクノロジーバックで、その中のSTD2A(科学・テクノロジー・デザイン・応用アート)というジャンル。科目は哲学、フランス語、第一外国語、美術史、数学と物理。に加えて“75時間製作”、75時間かけて、与えられたテーマでプロジェクトを作る。さらに-フランスだから-どうしてこういうプロジェクトに至ったかを説明する口頭試問がある、しかもフランス語と第一外国語(ドイツ語)で・・・と聞いただけでため息が出る。

それぞれの科目には“採点係数”があって、この75時間アートの係数は16、つまり16倍。ということは、いくら他の科目でいい点をとっても、これでしくじればバカロレアに落ちる、ということだ。そこで、苦手な数学・物理は“勉強しない”ことにして、美術製作に集中。といっても、うちでやるのは禁止で、中途の作品は鍵のかかるロッカーにしまわれる。
娘は疲れ果てて帰ってきて、ストレスからお菓子を食べまくり、顔には吹き出物ができた。

私は口頭試問の試験官役を頼まれ、はじめて“75時間”の内容を知った。
テーマはdessein/意図、構想。娘は日本とフランスの生活様式・習慣の違いを取り上げて、フランス人にも使いやすい“ア・ラ・ジャポネーズ”の椅子、テーブル、ベッド、お風呂場・・・のデッサンを作った:
畳に座るとき、背もたれがある椅子。
「それ、昔から日本にあるじゃない!」
「試験官は知りっこないからいいのよ」
ベッドを取り囲む家具、ベッドに寝ていながら床に寝ている気分に。
「気分だけのために、この家具作るわけ?」
「先生がいいアイディアっていったから」
床のタイルに、まず身体を洗ってから浴槽に入るよう順路が記されているお風呂場。
面白いかも。
「浴槽の栓をいちいち抜かない、も書いたら?」(夫は旅館の家族風呂に栓を抜いた)。

持ち時間は10分だけど、元来おしゃべりな娘は盛り込みすぎで15分になった。イントロが長すぎる、とかこのパラグラフ取ったら?と切り貼りをして12分。ま、いいか。
ドイツ語はわからんので「思ったより綺麗な言葉ね・・・」と聞いているだけだったけど。
模試は学校の先生が口頭試問をするけど、本番では会ったことのない教官が相手だ。
Bonne chance !


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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