Noseという香水専門店に行ったとき、そこの“香水コンサルタント”の男性が、「日本人の香りの趣味は独特なので、アドバイスがなかなか難しい。“控えめさ”が大切なポイントだ」と言っていた。たしかに。
通りすがった女性の香りに振り返る、ということは東京では殆どない。その代わり、隣の人の強い香水で頭痛がしてくる、ということもない。

もともと香水は、あまり身体を洗わないフランス人がその匂いを隠すためだったのは周知の通り。
16世紀、ヴェルサイユ宮殿では、滅多にお風呂に入らない人たちが、強い香水をバシャバシャつけて歩き回っていたというから、想像しただけで頭痛がする。その“お風呂に入らない体臭”がセクシーでさえあった。アンリ4世が愛人に言った『今から行くから、身体を洗わないで待っていろ』は有名だ。

過去のことはいいとして、今でも毎日シャワーを浴びない人が5人に1人、石鹸の消費量はイギリス、ドイツに比べて半分。私の義母は「シャンプーは月に一回美容院で」だった。
毎日お風呂に入る日本人に比べて、強い香りが好まれるのは、伝統だけでなく必要なのだ。

ところがところが。最近プレゼントされた日本の柔軟剤ではそれが逆転。控えめなフランス製に比べて、香水に近い香りがする。スーパーにあるフランスの柔軟剤といえばSoupline。商品名が柔軟剤の代名詞になっている。
Grand air(外気) Lavande(ラヴェンダー) Fleur de muguet(スズランの花)の3種が出回っているけど、控えめというより殆ど香りがない。“外気”から“スズラン”に変えても、誰も気付かないくらい。
ボトルの形は変わっても、中身はあまり変化・進歩が見られない分野だ。
フランス柔軟剤Soupline

Lenorと書いてレノアと読む日本の柔軟剤は、朝のInnocent、夜の Sensualがあって、どちらもけっこう凝った、主張のある香り。イノセントは爽やかなフローラル系、センシュアルはヴァニラとムスク、甘さのある香り。シャンプーかと思うお洒落なボトル。”知らなかった日本製品”がまた増えた。

パルファン

使用者の感想の中に「香りが強すぎる」というのがあったけど、そうかなぁ・・・これを使えばランジェリーの引き出しにラヴェンダー袋など入れなくても良さそうだ。友達に嗅がせたら、「いい匂い、アタシは好き」と言っていた。

パリのホテルをイメージして調合されたとか。パリでホテルに泊まることはないけど、高級ホテルのリネンは確かに肌触りがいいし、香りもいい。2リットル入り5ユーロの柔軟剤なんか使っていないだろう。
レノアもそれなりに高そうだから、夫や息子の靴下やパンツにはもったいない。私と娘のランジェリー、シーツやバスタオル専用にしようと決めた。


ランキングに参加しています。お気に召したらクリックしてください。
にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ

にほんブログ村 海外生活ブログへ
にほんブログ村
スポンサーサイト
コメント
フランスと日本の違うところ
日本で生活していると気づかない色々な事がありますね。ブログ拝見して思わず電車の中でニヤついてしまいました。日本の女性は特に香りには敏感? な気がします。これからも多才で多彩なブログ楽しみにしています。大阪では今週から八百屋さんで松茸を見かけるようになりました。季節も秋の香りがします。
Re: フランスと日本の違うところ
コメント、ありがとうございます。すごく違うところがあり、思いがけず似ているとこもあったりして面白いです。松茸!もう何年も食べてませんが、香りだけは覚えています。

柔軟剤ブーム
今、日本女性の中で普通になってきた香りの強い柔軟剤は数年前に起こったダウニーブームがキッカケじゃないかと思います。海外製のダウニー(ブラジルとか)がすっごく売れてました。それがキッカケなのか日本のメーカーも香りの強いモノを売り出すようになっていったと思います。人気のモデルさんが雑誌で海外製品を紹介していたのも理由の1つですね。キャンドルとか洗濯洗剤とか。CMでは異性に向けて「汗臭さも気にならない」という感じで売り込んでますが、個人的には日本の女性は同性からの評価を上げるためにいろいろ頑張っているので視点が違うなぁと思ってしまいます。クロエのボディークリームや香水も流行ってました(笑)
でも、どんなに頑張っても外国の方が横を通った時の一瞬の間日本じゃなくなる感じにはまだ追いつけそうにありませんね(笑)高級な香水ほど日本人は苦手のようです。

Blog、いつも楽しく拝見させて頂いてます。
コメントの投稿
プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

カレンダー
05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
最近の記事
カテゴリー
おすすめ書籍
RSSフィード
おすすめコスメ
フランスに行くなら
プロヴァンスの田舎町をまわる1日
アーカイブ