アナイス、癌と闘う

カール・ラガフェルドが「以前は、ウチの猫がああしたこうした、と熱心にしゃべる人たちをアホかと思っていたけど、私はそれ以上のアホになってしまった」と言っていた。彼の猫Choupetteは今や有名人だ。
・・・と前置きするのは、このブログ、“猫好き”じゃない人は「アホか」と思われるだろうから。

12年前から仲良くしている黒猫のアナイス、彼女のお腹にしこりがあるのに気付いたのは息子だ。彼はアナイスが嫌がるのもかまわず、ひっくり返したり、肩車して喜んでいる。いい年して・・・

無理やり抱っこされて迷惑そう

アナイス

触ってみると、確かにかなり大きいしこりがあった。何だろう?

「病院に連れていってよ」夏中バイトしていた息子は、そういい残して9月にバカンスに発っていった。
「時間がない」と言いながら一日延ばしにしていたのは、嫌な予感がしたから。ついに予約を取ってアナイスを獣医のとこに連れて行く。
怖がると凶暴になるアナイスにタオルをかぶせて、お腹を診察していた獣医さんは「悪性腫瘍です」つまり癌ってこと。乳癌なんだって・・・そうか、猫のお乳はあんな下のほうにあったんだ。
「で、治療は?」
獣医さんによると、手術はできるけど、犬猫の転移は早いので、もう転移している恐れがある。つまり取りきれるかどうかわからない。手術のあとはかなり痛むし、傷口が開かないように2週間はベビーサークルに入れておかなければならない。その後、化学療法が必要になる・・・
最後まで聞かないうちに私は、泣き出していた。

まだ小さかった息子が、パソコンでサッカーゲームをしていると、横に座って球をとっていたアナイス。
自慢げに(夜中の3時に)捕まえたネズミを見せにきたアナイス。
若い雄猫タマが来てから、円形脱毛症になったアナイス。
私が夫や子供と大喧嘩して怒鳴りあうと、鳴きだして止めようとするアナイス。
窓辺に座って私の帰りを待っているアナイス・・・ペットというより、家族の一員だ。もうおばあさんだけど、あと数年は一緒にいて、老衰で安らかに死んで行くだろう、と勝手に思っていたのに。
癌だなんて・・・

アナイス2

まだ痛がったり、隠れたりすることはないし、ご飯もよく食べるので、信じられないくらい。

「動物は何も言わないから、気づいたときは大抵手遅れなんです」
獣医さんは「気がつかなかったあなたのせいじゃありません」というように、そう言ってくれた。

言葉で説明できないアナイスに、手術や化学療法を耐えさせる価値があるだろうか?答えはノンだ。残る時間、うんと可愛がってやるしかないか・・・
その日以来、いっそう甘やかされているアナイス。前は時々しかあげなかった一番高いキャッツフードも思う存分、キャビアが食べたいといったら、買ってきそうな勢いだ。


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コメント
アナイスちゃん、とても心配ですね。

私の猫も腎臓にガンが発症、高齢の為手術も出来ませんでした。発見されてからは、腎臓病食のペットフード以外に好きな物(鮪の赤身)を毎日あげるようにし6ヶ月後、14歳で息を引き取りました。前日まで普通に生活し、鮪も美味しそうに食べ、苦しまなかったのが幸いです。たかが猫ですが、私にとっては、舅が亡くなった時よりもずっと悲しみが深かったです。

これからはアナイスちゃんの好物をあげ、ストレスを軽減し、1日でも長く一緒に居られることをお祈り申し上げます。
Re: パンダママ様
ありがとうございます。まさに、同じ体験をされた方のご意見が欲しくて、このブログを書きました。
アナイスも普通なので、病気なのが信じられないこともありますが、お腹のしこりは大きくなっています。
パンダママさんの猫ちゃんは6ヶ月持ったんですね。獣医さんはアナイスの残りの時間を「何週間」と言っています。目一杯かわいがります。
ブログずっと拝見していますが初めてコメントいたします。
アナイスちゃん、癌とのこと。癌は自然な病気とも言います。慰めになんてならないとは思いますが、どうぞ思う存分かわいがって一緒の時間を過ごしてあげてくださいね。
我が家の犬は、獣医さんに診てもらった時早くて数日、長くても2週間といわれ、それから一週間家族の愛を目いっぱい受けて天に上りました。

家族の一員、当たり前にいてくれる、かけがえのない存在ですね。
一緒に素敵な時間を過ごしてくださいね。
Re: コーデリア様
ありがとうございます、慰めになります。
アナイスの余命は「何週間」と言われて、2週間になりますがまだご飯もよく食べ、「アンタ、ほんとに病気?」と言いたくほど。できるだけ一緒にいてやるようにします。
Re: すこしでも一緒に
Rie様、ありがとうございます。
そうですよね、手術や化学療法で辛くて痛い数ヶ月を延ばすよりは、このまま・・・と、私も家族も思いました。
うんと可愛がります。
たかこさま
初めてコメントさせていただきます。アナイスちゃん今まだ元気なんですね。我が家は去年と今年、ねこちゃんとわんこをなくしてしまったのですが、ねこちゃんは22歳で、わんこは余命あと一ヶ月と言われて七か月生きてくれました。その状態が病気が嘘みたいにぴんぴんしてて、ライバルのねこちゃんが亡くなった翌日から元気が突然亡くなって、でした。なので、動物も人もそれぞれ性格や状態で、お医者様に言われたのとまた変わってくると私は思ったので、どうぞ今元気なアナイスちゃんが、とにかくストレスが少なく楽しいことがいっぱいな日々を、飼い主さんの出来る範囲でやってあげれたら、と思います。どうぞアナイスちゃんが一日でも楽しく元気でいられますように願います。それでは。
『ずうっとずっと大好きだよ』
はじめてコメントさせて頂きます。ご著書やブログを通じて、アナイスちゃんの大ファンでした。本当にご心配でしょう。お気持ちお察しいたします。アナイスちゃんの食欲があってよかった。たかこ様は召し上がれていますか?お体にお気をつけてくださいませ。
ご存知かとも思いますが、「ずうっとずっと大好きだよ」という絵本があります。低学年の国語の教科書にも載っているそうです。私は英語で読みました。この言葉をどうぞアナイスちゃんにたくさんかけてあげてくださいませ。私もお祈りさせて頂きます。
実は私も乳がんを患いました。おかげさまで元気にしておりますが、この病気は痛くも痒くもないのが救いでしょうか…。穏やかな日が一日でも長く続きますように…。
http://www.amazon.fr/Ill-Always-Love-Hans-Wilhelm/dp/0517572656/ref=sr_1_4?s=english-books&ie=UTF8&qid=1413037846&sr=1-4&keywords=I%27ll+always+love+you
ずっとブログ読んでましたが初めてコメントします。
4年前、愛犬をガンで亡くしました。
医者の勧めで手術をし、翌日、容体が急変し、そのまま…。
本当に、本当に、人生で一番、泣きました。

手術はしないとの選択肢に、本当に賛成です。
アナイスちゃんとたか子さん、ご家族が一日でも長く時間を共有出来ます様に。
Re: nana様
いつも読んでいただいてありがとうございます。
それは悲しかったでしょうね!
手術も化学療法もしないと決めて、よかったです。
Re: 『ずうっとずっと大好きだよ』
この本、知りませんでした。
いい言葉、アナイスにたくさんかけてあげます。
ありがとうございます。
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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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