動物との別れ方

ある日、帰ってくると、同じ建物に住む女性2人が中庭の水溜りの上にかがみこんでいる。
「猫が溺れたんですか?」彼女たちも猫を2匹飼っているので、アホな冗談を言ったら、
「いいえ、溺れたハエを助けているの」
ワンランク上のジョークね、と顔を見たら、2人ともマジだ。
「・・・ハエが好きなの?」
「生きているもの全部が好きなの」
数日後、2人のひとりが中庭で猫を遊ばせていた。アナイスが癌で・・・という話をすると、
「で、どうするの?」
「どうするって・・・苦しみだしたら安楽死かなと」
「私が前、飼っていた猫も癌で死んだの。安楽死じゃなくて自然に。動物って人間と違って、死への恐怖がないでしょ。だから冷静に準備するみたい。最後はソファの後ろに隠れて、出てこなくなって、そのまま死んだの」
彼女は安楽死に反対なのだ。“動物は死が怖くないから、冷静に準備する”。
ハエを助けようとする人の言葉がエコーのように残った。

「落ち込んでるんだって?」と電話してきた友人は、物理学の教授で、「猫が・・・」なんていったら笑い飛ばしそう。ところが
「わかる、わかる。一番の親友と思っていた犬が死んだときは一週間泣いた」
人は見かけによらない。
「動物は私たちより早く死ぬ運命だからしょうがない・・・安楽死という特権があるけど」
と、彼は賛成派のようだ。

私は、といえばまだ考えたくない。

最近のアナイス。いい年してぬいぐるみ・・・

アナイス

アナイスはあまり動かなくなったけど、まだご飯はちゃんと食べる。病気と闘うのが疲れるんだろうね。
クリスマスまでは一緒にいてほしい。


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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