
アングレームのBD(コミック)フェスティバルの最後のお楽しみは、最優秀アルバムなどの受賞式。10年以上前、会場にいて、編集に加わったバルの『太陽高速』が最優秀アルバムに選ばれて嬉しかったのを思い出す。その翌年は、やはり編集に加わったボードアンの『旅』が最優秀シナリオを取った。2作とも講談社のモーニングへの書き下ろし連載で、日本で出たあと、カステルマンが版権を買って、フランスで出版された。めずらしい逆輸入。
さて今年は・・・夢幻的な絵と『私たちの父親が行く場所』というミステリアスなタイトル、聞いたことがなかったオーストラリア人作家の作品が最優秀アルバム賞を取った。
ひとりの男が未知の国にやってきて、そこの奇妙な風習や考え方に慣れようとする。彼は妻と子供たちを、より暮らしやすい故郷に残してきている・・・
作者のShaun Tan(何て読むんだろう?ショーン・タン?)は1974年生まれのオーストラリア人。移民というテーマをメタファーに溢れたシナリオと、幻想的な画風で描いた作品。他の文化に順応しようとする人々の苦労と喜びは、どの国の読者も分かち合えるはず、とアングレームの公式サイトに書いてあった。
移民である私は、是非読みたい。
作家の創作活動全体に対して与えられるグランプリはDupuy&Berberian(デュプイ&ベルベリアン)。デビューして20年という2人組は、自伝的BD『ムッシュー・ジャン』のシリーズが有名、ワインチェーン、Nicolasの広告もフレンチタッチで素敵だった。
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