Strangeなのは何?『Love is strange』

39年一緒に暮らしたあとに、ジョージとベンは結婚することに決める。ジョージは音楽の先生で、ベンは画家だ。ハネムーンから戻ってみると、ジョージは聖歌隊の指導をしている教会から突然解雇される。
「私はここで16年働いている。私がベンと暮らしていることはよくご存知じゃないですか?」と神父に詰め寄るジョージ。結婚という社会的レッテルですべてが変わってしまうなんて。
「規則だから」「私の判断じゃない、上からのお達し」と神父は取り付く島がない。
ジョージとベンはNYのアパートのローンが払えなくなり、アパートを売ることに。「新しいアパートが見つかるまで」別れて、家族や友だちの家に居候するはめになる。
『Love is strange』はIra Sachs(イラ・サッチ?)のアメリカ映画。

Love is strange

ベン(右、ジョン・ライゴウ)は70歳の画家、ジョージ(アルフレッド・モリナ)は音楽教師
Love is strange

レッテルや先入観で判断する(愚かな)人たち、社会。差別の視線と肩身の狭い居候生活をガマンしながら慰めあうジョージとベン、2人の強い愛情が描かれている。
長ったらしさがなくてシナリオがいい。思いがけない最後にも感動した。地味な作品だから上映館も少ないけど、フランスでの批評はすごくいい。

今年で可決した『同性の結婚合法化』は、1974年、シモーヌ・ヴェイユが通した『妊娠中絶の合法化』と同じくらい重要、と言われる。この映画を観ると、確かに、と思う。フランスでこのようなことが起こったら、すぐConseil de prud'homme(労働裁判所)に訴え、解雇された人が勝つだろう。

中絶も同性の結婚も、反対の旗頭はキリスト教会だった。イスラエル・パレスチナ問題だって・・・人間の心の救いである宗教が、人間を差別し、戦争を起こす・・・宗教こそ限りなくstrangeだ。


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コメント
宗教
本当に宗教ほど不思議なものはこの世の中にないですね。あらゆる民族、国家、に宗教は存在します。でも誰もそのもの自体を見た人はいません。にも関わらず世界の政治、社会、人の心を支配します。アメリカなどはまさしく宗教で始まった国であるため、あらゆる行事、政治、人の行動に宗教(キリスト教)が関わります。一方で世界で最も進んだ社会的進歩(同性結婚や同性愛の公式な認知、マリファナの合法化、など)もあります。
不思議な国です。また恐らく1%ぐらいの無宗教者(aheist)の団体も存在します。やはり多様性の国なのでしょう。france の様に個人の主張の強い国でやはり無宗教者の存在も強いものがあるのでしょうね。
イスラエルという国は狂信的な宗教で出来ている国ですから誰の手にも負えないですね。アメリカだけが何があってもガードマン役をしていますが。
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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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