「権力、金、セックス」裁判

ベタンクール裁判は、認知症で判断力の鈍った大富豪の財産に群がった人たちの裁判。
先週始まった“カールトン事件”の裁判は、政界・財界の大物が参加していた売春をめぐる裁判(どっちも不名誉で恥知らず)。その中で、売春参加者だったDSKことドミニク・ストロス・カーンの尋問が今日から始まった。

IMF(国際通貨基金)専務理事だったドミニク・ストロス・カーンがNYのホテルで、ルームメイド暴行容疑で逮捕されたのは2011年5月。2012年の大統領選でもっとも有力候補だったDSKが手錠をかけられ姿が新聞の一面に。
ドミニク・ストロス・カーン逮捕
photo:reuter

結局、ルームメイドの証言が供述があやふやで、検察側は起訴を取り下げたけど、間もなくこの“カールトン事件”が浮上した。
2011年2月、リール市のホテル・カールトンとホテル・デ・トゥールで“なにやら怪しげなことが行われている”という匿名の通報。リール司法警察の予備調査が始まる。同年10月、ホテル・カールトンのオーナー、マネジャー、広報責任者が“組織的売春斡旋”容疑で勾留される。

ホテルは監視され、関係者の電話は盗聴された。広報責任者、ルネ・コジフェールの携帯から、“彼が提供した女性たちを享受した”人たちの名前が:リールの実業家2人、県警察署長、そしてドミニック・ストロス・カーン。
この4人は、リールだけでなくパリ、ワシントンで行われた“売春パーティ”にも参加していた。

2012年3月、DSKは“売春斡旋の共犯”“社会財産の隠匿・乱用”(つまり経費で落とした疑い。当時DSKはIMFの理事)で2日間勾留された。が、「女たちがお金で買われたことを知らなかった」(高校生の言い訳か!)と言い通し、証拠不十分で不起訴になる。
しかし、ほっとする間もなく、女たちに“IMF専務理事のいる前で、自分達の”職業“を絶対口にしてはいけない”とかん口令が敷かれていたことが判明。判事はDSKと関係者を『重大な集団売春斡旋』容疑で、軽罪裁判所に送る。
捜査によると、DSKは単なる“接待されたお客”ではなく、売春ソワレの扇動者、首謀者であったとか。彼女達が売春婦であることを知らないはずはなかった。
・・・という背景で始まった“カールトン裁判”。

一日目、DSKは「女性たちの職業的身分を知らなかった」で貫き、「遊び心のあるお祭り気分のパーティだった。“地球を救う”( ?!)という過酷な任務のストレス解消になった」。

ドミニク・ストロス・カーン裁判
AFP
証言した売春婦の1人、ジャッドは「自分がそれほど世間知らずだったと信じさせるわけ?」(まったく!)。
「もしそうだったら双方が楽しめたはず。でも(乱交パーティは)一方的で自分達はモノでしかなかった。」

ドミニク・ストロス・カーン裁判2
AFP
この食い違いに、法廷は一瞬シーンとなったとか。

政治家はみんな多かれ少なかれウソつきだけど、これほどのウソを堂々と繰り返すとは・・・やっぱり大物なんだろうか。
これまで何度か性的暴行で訴えられ、悪運強く切り抜けてきたDSK。今回、切り抜けられなかった場合は禁錮10年、罰金150万ユーロ!


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


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