シャルリー・ヘブドの内輪もめ

世界的に有名になってしまったシャルリー・エブドは、発行部数53000、うち定期購読者1万人の赤字続き新聞だった。
2010年、売り部数が減少、紙・印刷代は値上がりし、9年据え置きだった価格2ユーロを2,5ユーロに値上げする。編集長チャルブは、
「不況の時代だけど、私たちは裕福な企業を株主にしたくない。広告を載せたくない。編集内容が株主や広告主に影響されるのはいやだ。“独立したプレス”は2,5ユーロかかる。その存在を左右するのは読者だけだ」
翌年、社長だったフィリップ・ヴァルが辞任し、持ち株を「象徴的1ユーロ」で譲渡。シャルリー・ヘブドの株の価値は「ゼロ」だった。

編集幹部と看板イラストレーターが惨殺された1月7日のテロ。

シャルリー・エブド/Charlie Hebdo

生き残りの編集部がリベラシオンの借りオフィスで発刊したシャルリー・ヘブドは800万部売れ、1000万ユーロの利益を出した。定期購読者は20万人に増える。
その他、あちこちからの支援金、寄付金で、同社の口座は3000万ユーロ(約39億円)に膨れ上がった(「1500万ユーロを越える」と書いているメディアもある。とにかく多額)

長年、財政難と戦ってきた編集幹部が殺されて、これだけの額をもたらしたという皮肉な運命。皮肉なのはそれだけじゃない:現在11人の社員が、自分達を全員、同じ配当の株主にしろ、と要求しだした。

「社員の持ち株制は全然考えていない」と会社の弁護士。
「お金はいい影響より悪い影響を与えている。埋葬式の帰り道に遺産のことで口論を始める遺族のようだ」(さすが弁護士、名言!)

1970年から続いたエスプリも幹部とともに失われた?

シャルリー・エブド/Charlie Hebdo

宝くじで大金を当てて、1年後に離婚したり家族と決裂した、という話は珍しくない。貧乏も困るけど、(多すぎる)お金は決して人を幸福にしないってことだ。


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


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