マチュー、25歳、作家志望。引越し屋のバイトをしながら作品を書いて出版社に送りつけるが、「残念ながらあなたの作品は・・・」という決まり文句とともに戻ってくる。フラストレーションの日々、で始まる『Un homme idéal/理想的な男』

ある日、他界した老人のアパルトマンを片付けに行く。彼の書斎で、アルジェリア戦争中の日記を見つけ、興味をそそられる。うちに持ち帰って読み終えたマチュー、「よく書けている・・・」
彼はそれを丸ごと盗作し、「黒い刀」と題して出版社に送った。
作品はたちまち名門出版社から出てベストセラーになり、賞を取る。彗星のように現れた天才作家。

映画『Un homme ideal/理想的な男』

若い文学評論家アリス(しかも親は大富豪)を彼女にし、人生バラ色に見えたけど、長くは続かない。

映画『Un homme ideal/理想的な男』

まず次の作品が書けない。“真っ白なページ”が3年(!)続く。
そして盗作に気付いた人が現れた。
ウソをウソで隠し、追い詰められるマチュー、というサスペンスなんだけど信憑性・・・ゼロ:
-アルジェリア戦争を全然体験していないのに、日記を丸ごと盗作して誰も疑問に思わないの?
-出版社が次回作のため、たっぷり前金を払っていることになっているけど、出版不況の今日、一回ヒットを出した新人作家に前金を払うはずがないでしょ。
-刊行後、3年経って盗作に気付くなんて、反応がすごく遅くない?・・・などなど。

それでもけっこう満足して映画館を出たのはピエール・ニネイのせい?
監督の誰かが「俳優とは“見ていたい人”」と定義していた。彼は上手いし美しい。まさに“見ていたい人”。
彼は最近、コメディーフランセーズ脱団を発表した。敷居の高い劇団、もったいないような気がするけど・・・イザベル・アジャーニは今でも脱団を後悔しているそうだ。
とにかく。シナリオはウソっぽいけど、舞台になる南仏の光も心地よく、後悔しない。

『Un homme idéal』
ヤン・ゴズラン監督
ピエール・ニネイ、アナ・ジラルド主演
1時間37分、フランスで公開中

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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


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