エピナルの美術学校から一次審査に受かった通知がきた。フルネームはEcole Superieure d'Art d'Epinal。
「すごい田舎」「死ぬほど退屈」と脅かされていた町で、娘は筆記試験と面接を受ける。
エピナルまではナンシー乗り換えで3時間。試験は朝8時からなので、前の晩は泊りだ。数少ないホテルから学校に近そうなHotel Azurを取る。ヴォージュの山中で、何が悲しくて“紺碧ホテル”!
面接で作品を見せるので、7kgもある画板を抱えて娘は出かけていった。

翌日の昼ごろ、「帰りの電車の時間、調べてくれる?」と電話。
「だって帰りは友達が車に乗せてくれるって・・・」
「待ってたくないの、面接は16時頃終わるからその後の電車、教えて!」
「午前中はうまく行ったの?」
「まぁまぁ」
16時56分発の電車があるけど、果たして間に合うだろうか?

「間一髪で乗った!昨日3時間しか寝てないし、お昼もまともに食べてないんでボロボロ」のSMS。
休んだことのない”金曜日のサルサ”を例外的に休んで、ご飯を作った。

20時過ぎに帰ってきたボロボロの娘によると:
まず行きはナンシーから乗り換えの番線のアナウンスがなく、やっと見つけた電車はギューギューの満員で、もう一本電車を出すというアナウンス。半分くらいの乗客はそっちに移ったのはいいけど、電車は発車せず40分の遅れ。ホテルに7kgの画板を置き、友達と(幸い、娘の予備校から3人が受験している)レストラン探しに出たけど、20時すぎで道には人っ子ひとりいない。やっと見つけたビストロは誰もいなくて、主人と奥さんがトランプで遊んでいる。注文を取りに来た主人は、白いTシャツの前が汚れていて(そこで手を拭いているらしい)、その下からお腹がはみ出している。でも“今日の一皿”のエスカロップはまあまあだった。
翌朝、8時から3時間半の筆記試験:「アーティストはデジタル・テクニックをどのように利用できるか?」。
お昼を食べに外に出ようとしたら、学校の職員が「お昼を用意してあるんだけど・・・」それはご親切に!と中庭に行くと・・・朝焼いたらしく冷たいメルゲス(1人1本!)を、昨日買ったらしきパンに挟んだだけ。それを寒くて小雨の降る中、立ったままで食べた。「あんな惨めな食事は初めて!」まだお腹が空いていて、カフェに入る。

学校のサイトはアートでお洒落、なのに実物はそうじゃなかったらしい。

エピナル高等美術学校

午後は面接が16時15分まであり、7kgを担いで駅に駆けつけると切符を買う人の行列。やっと自分の番になったのが16時54分。ホームまで走って飛び乗ったと同時に扉が閉った・・・
「とにかく一刻も早く帰りたかった。あんな町に住んだら1週間で欝になる・・・」
と、すごい勢いでご飯を食べながら娘は語った。
これで“滑り止め”がなくなった。どうするのよ?

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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


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