永遠に難しい男と女の間

ピエール(スタニスラス・メラール)はドキュメンタリー映画作家、マノンはスクリプター。
お金はなさそうだけど愛し合っているカップルに見える。

フィリップ・ガレル『l'ombre des femmes/女の影』

ある日、ピエールは他の女性、エリザベスと出会い、彼女のアパルトマンで定期的に関係を持つようになる。

フィリップ・ガレル『l'ombre des femmes/女の影』
photos:allocine

でもマノンと別れる気はない。彼は“男が浮気するのは当然だ”と思っている・・・
ということが、ナレーションで語られる。
フィリップ・ガレルの最新作『L’ombre des femmes』(女の影)はモノクロで、70年代のフランス映画を思わせる。ナレーションは息子で俳優のルイ・ガレル。トリュフォーの『ある晴れた朝突然に』のように、感情の篭らない淡々とした話し方だ。

エリザベスは、次第にピエールに執着し、マノンに嫉妬を感じ出す。そこへばったりマノンが他の男性と会っているのを目撃し、ピエールに告げ口する。
ピエールは自分の浮気は棚に上げて、マノンを責める。
「君のことをこんなに愛せるのはボクだけだ」
「じゃなぜ私はその愛情が感じられないの !?」(このセリフを吐くマノンが迫力)
しかもマノンはピエールの浮気を知っていた。
「後をつけたのか?」
「そんなことしなくたって、あなたの様子や視線を見ればわかるわよ」
女のほうが一枚上手だと知ったピエールは逆ギレし、出ていけ!と叫ぶ。

クロード・ソーテやトリュフォーやその他の監督に、語りつくされたテーマではあるけど、エゴイストな男たち(みんながそうとは言わないけど)、愛情を感じたい女たち(みんながそうではないけど)、時代は変わっても変わらない、男女のすれ違いとぶつかり合いは、飽きることがない。

ピエール役のスタニスラス・メラールはアンヌ・フォンテーヌの『ドライ・クリーニング』(1997)で注目された俳優で、久しぶり。若いころのジャック・デュトロンを思いださせる陰のあるセクシーさがある。
マノン役のクロチルド・クローも久々。2003年にサヴォア家のエマヌエーレ・フィルベルトと結婚、プリンセスになった女優だ。愛情が注がれれば輝く女性が似合っている。
この雰囲気はフランス映画しか出せないなあ、と思った。

『lL'ombre des femmes』
フィリップ・ガレル監督作品
クロチルド・クロー、スタニスラスメラール、レナ・ポーガム
1時間13分
フランスで上映中


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


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