モロッコ日記④

piscine

肌に悪いというのは百も千も承知だけど、太陽の下で、水着で寝転がって本を読む。春のモロッコの太陽は柔らかく、愛撫されるように心地よい。やめられない。
本に飽きると、プールサイドの人たちを観察する。観光客はフランス人とイギリス人が半々くらい。大昔にやった世界史の記憶を辿れば・・・19世紀末に始まった植民地政策で、イギリスとフランスがモロッコの統治権を争い、結局フランスが20世紀はじめから保護下に置いた。フランスからの独立は1956年だが、今でも公用語はフランス語だ。
ノラ猫にもたくさん出会った。ちょっと声をかけるついてくる。モロッコのノラ猫は痩せている。

さて、フランス人は学校が休みなので子供づれが多い。離婚した男女が出会った“再構成カップル”もチラホラ。嬉しそうに日焼け止めクリームを塗りあったり、テーブルでもじっと見つめあったりしている。
イギリス人は中年以上のカップルが目立つ。彼らは一様にデブだ。イギリスって、料理がまずいんじゃなかったけ?フランス人はそんなに太った人がいない。フレンチパラドックス!観察していると、イギリス人は実に頻繁にコーラやスプライトを飲む。

みんな一日中、真剣に肌を焼いている。太陽がホテルの建物の影に見えなくなると、「今日のお仕事終わり」とばかり、本やバスタオルを片付け、茹で海老のように真っ赤になって部屋に戻っていく。

femmes


時々娘が海岸に行こうという。細かい砂が心地よい。海は冷たいので海にに入っている勇敢な人は両手で数えられるくらい、子供ばっかりだ。ホテルのプラベートビーチと謳っているのに監視員がいないので、私が見張っている。泳ぎの得意じゃない私が見張っても意味がないのだけど、大声で助けを呼ぶくらいできるだろう。
海岸でベールを深く被った女性が身体を揺すりながらお祈りをしている。その夫と息子は水着でボール遊びをしている。モロッコの女性は男性の前で肌を見せてはいけない。

2004年の新家族法で男女同権が認められ、女性への“監視”が法律上は排除された。女性が、父親の監督なしに結婚することができるようになった。とは言え、ベールだけではなく、黒い布で顔を隠し、黒い手袋までした女性も見かけた。
長く続いた風習を、法律が変えるのには時間がかかるのだろう。
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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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