舞台は19世紀末。ジョルジュ・フーティは、田舎のサーカスでピエロをやっている。ある日、モト奴隷の黒人、ラファエルと出会い、デュオを組むことに決める。肌の色から芸名は“ショコラ”。
白人ピエロが黒人ピエロのお尻を蹴飛ばすナンバーは大当たりし、“フーティ&ショコラ”はベル・エポックのパリで有名になる。

急にお金持ちになったショコラは賭け事にはまる一方、お尻を蹴飛ばされてばかりいる役にうんざりしてくる。舞台俳優になりたいという野心・・・でも時代は黒人に対して根強い差別があった。ショコラの落下が始まる・・・
19世紀末から20世紀初頭、フランスで初めての黒人タレントとして有名になったショコラの人生が初めて描かれる『ショコラ』

オマール・シイ『ショコラ』

奴隷の子として生まれたショコラは、両親とキューバに送られた。両親は大農場から脱走し、10歳のショコラは農園に売られる。そこの主人は、馬のブラシで彼の身体をこすり“白くしよう”とした。14歳で脱走したショコラは、沖中仕、炭鉱夫、荷物運びなどを転々としてフランスにたどり着いた。そこでフーティと運命的出会いをする。

本物の”フーティ&ショコラ”、1900年のイラスト

footit et chocolat

オマール・シイ『ショコラ』

ショコラ役は、あのオマール・シイ、フーティを演じるジェームス・ティエレはチャーリー・チャプリンの孫。子供の頃、父親が運営するサーカスに出ていたのでピエロのナンバーもプロだ。そしてピエロ独特の哀しさが漂う。

オマール・シイはどうかというと、フィジカルな役者なんでサーカスの場面は、チャプリンの孫に負けない存在感。長身と真っ白な歯を見せる笑顔で観客を魅了する。
でも人生が悲劇に転じ始めると、イマイチ真実味がないというか、感動を呼ばない。明るすぎ?

カールヘアが可笑しい・・・
オマール・シイ『ショコラ』
photos:allociné

監督は俳優のロシュディ・ゼム。

夫の父親は何かドジをしたとき、「ああ、私はショコラだ」と言っていたそうだ。ショコラの死後に生まれたのに、その表現だけは残っていた。それほど有名だったってこと。
人物描写がちょっと平坦なビオピック。フーティはゲイで、ショコラに気があったことも「知っていた人はわかる」くらいにしか触れられていない。
でも、”忘れ去られていた”ショコラの運命が描かれ、当時の風俗や人種差別のひどさがわかる。そして、パリの街は、そのまま時代物の映画の舞台になるんだ、と。キャストの豪華さも見もの。

『Chocolat』
ロシュディ・ゼム監督作品
主演:オマール・シイ、ジェームス・ティエレ、オリヴィエ・グルメ、クロティルド・ヘスム
1時間50分
フランスで上映中


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


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