失業中、妻と別居中のエディは持て余す時間を、アルコールで紛らしている。
ある晩、バーで女の子をくどいた後、数人の男達に囲まれメチャクチャ殴られる。病院で目を覚ますと妻と息子が付き添っていた。

警察から被疑者に見覚えがあるか聞かれ、並んだ男達の中から、エディはアメッドを指差す。職安で会った“虫の好かない”アラブ系の男は、理想の容疑者だった。

映画『je ne suis pas un salaud』

エディは暴漢たちを相手に戦って負傷した、ちょっとしたヒーロー。再び妻子と暮らし始め、妻の働く家具・インテリアチェーンで仕事にありつく。
アメッドは無実を主張するが、エディはもう後戻りできない。この事件の“お陰で”得たものを手放せない。でも呵責は、エディを日に日に蝕んでいく・・・

映画『je ne suis pas un salaud』

エディ役のニコラ・デュヴォシェルは『Polisse/パリ警視庁、未成年保護部隊』で負傷する刑事、日本未公開『Pour une femme/ひとりの女のために』は兄貴の奥さんを好きになる帰還兵・・・と、影のある2枚目が多かった。この『Je ne suis pas un salaud/オレは卑劣な男じゃない』では 卑劣ですさんだ“汚れ役”。自分の弱さとフラストレーションをお酒で紛らし、実は幸福な家庭生活を望んでいるのに、逆方向に突き進んでいく男になりきっている。
監督のエマニュエル・ファンキエルはエディをしばしば鏡やガラス窓を通して撮っている。それが彼の疎外感、社会から受け入れられていない感覚と重なる。

愛情は残っているけど、エディに危険を感じる奥さん、メラニー・ティエリーも上手い。

映画『je ne suis pas un salaud』
photos:allociné
主役の2人はすごくいいけど、ストーリー自体は、新聞の三面記事を読んだような後味を残す。この作品が現在のフランスの一面を描いているから?その一面は暗い。
ニコラ・デュヴォシェルが好きな私は、観てよかったけど。
彼はリュディヴィーヌ・サニエとの間に娘を儲けて別れ、ローラ・イサーズという女性との間に娘ができて、また別れ、目下、モデルのアヌーシュカ・アルシフと一緒に暮している。35歳だから遍歴はまだまだ続きそう・・・

Je ne suis pas un salaud
エマニュエル・フィンキエル監督作品
主演:ニコラ・デュヴォシェル、メラニー・ティエリー
1時間50分
フランスで公開中

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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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