2015年1月に出たミッシェル・ウェルベックの『Soumission/服従』という小説:
2017の大統領選で-世の中は右に寄っているのに-左派の大統領が選ばれるといシンジラレナイ結果に。
その後間もなく、ムスリム友愛党というイスラム政党が生まれ、温和主義の政策で着実に支持を増やしていく。
2022年の大統領選が近づく。極右フロン・ナショナルが絶対優勢。左派と右派がこれを阻止しようと躍起になっている間に、ムスリム友愛党の立候補者が大統領に選ばれてしまう、という近未来のお話。
しばらく地方に行っていた主人公の大学教師が、パリに戻ってきてイタリー広場のショッピングセンターに行くと、顕著な変化が起きていた:ミニスカートやお尻の形がわかるスリムパンツは全く姿を消し、見かける女性のほぼ全員がパンタロン。ブティックにはヴェール、体の線がわからないチュニックが増えている・・・

これを読んだとき、まさか!でもウェルベックって予見力があるからちょっと怖い、と。

そしたら「ドルチェ&ガバーナのヒジャブ(頭を覆う布)&アバヤ(体の線を隠す長い服)コレクションが物議をかもしている」とニュースで聞いた。

ドルチェ&ガバーナ ムスリムコレクション

サウジアラビアなどの富裕層がターゲットで、まさにサウジアラビアの女性は外出時にヒジャブとアバヤで全身を覆うのが法律で定められている。髪の毛や体の線を見せてはいけない性差別。この規律に縛られている女性を、収益目的で利用している、というのが批難の理由。確かに。売る側としては、アジア(中国)の次は中東、なんだろうけど、この女性たちの立場が問題になる。

マークス&スペンサーは全身を覆うムスリム水着、この下は足首までのパンタロン

マークス&スペンサー ムスリム水着

こちらも批難を浴びたH&Mのキャンペーンポスター

H&M ムスリムコレクション

そういえばユニクロは去年、ムスリム・ラインを出している。
ウェルベックは、モードの近未来像は見抜いたということだ。でも2017年の大統領選で左派が勝つ、というのはどう転んでもありえない気がする。

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コメント
はじめまして 西アフリカのブルキナファソより
はじめまして。
ブルキナファソにいる和さんといいます。
さざえさんの娘さんがパリに住んでいるという話は
有名なんですが、ふらっとこちらのブログを拝読し、おもしろかったので
コメントを残してみました。
フランスとも縁がありますので、またお邪魔したいです。

Re: 和様
コメントありがとうございます。
ブルキナファソは長くお住まいですか?去年クーデターがありましたよね。
どうぞまた読みにきてください。

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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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