夫の誕生日に、お寿司のテイクアウトをしようと『ふじた』に行く。
前は一本コンコルド寄りの道にあるふじた2に行っていたけど、気がついたら閉店していた。今時(中国人経営でない)お寿司屋が閉るなんて・・・あり得るんだ。
ふじた2はお寿司は美味しいけどちょっとヘンな店だった。ジョギングにサンダルのお兄さんがウロウロしていて、お客かと思ったらウェーターで、応対もスタイル同様ラフ。一緒に行った友達(フランス人)が「ちょっとアナタ、お客に向かってもう少し丁寧にできないの?」と怒ったこともあった。

生き残った元祖ふじた、いつもお寿司を取りに行くのは夫なんで初めてだ。
入ると、インド・パキスタン系のオジサンがカウンターにいて、若い女性のお客2人をからかっている。ボンジュールと言うので、フランス語で注文を言うと、
「イクラヌキ、タイラガイ、タマゴツイカ!」と誰ともなく叫んだ。なんだ、日本語できるんじゃない。
すると奥からやはりインド系のオニイサンが現れ、ひと言も言わず、カウンターを顎でしゃくるので、椅子に座る。
7時半で他にお客はいないのに、カウンターにいる“シェフ”は、私のテイクアウトに取り掛かる様子もない。
「ちょっと買い物して15分くらいで来ます(=その間に握っといてよ)」と言うと、「その方がいい」というお返事。
私はオペラ大通りを渡って京子で日本酒を買い、戻ってくると、インド系の横に日本人が加わっていた。その人は、いかにも美味しいお寿司を握りそうな雰囲気なんだけど、魚の準備をしていて、ひと言も口を聞かない。

これが握り、19ユーロ

パリのお寿司

お寿司が出来上がると、さっきのインド系オニイサンが、ビニール袋に5つのプラスチックケースを入れ(4人分だけど追加を頼んだんで)、ミネラルウォーターの小瓶に並々と醤油を入れ(飲むわけじゃないんだけど)、枝豆のオマケとなぜか割り箸2本(2人でこんなに食えるか!)を入れる。
ビニール袋は超薄くて、「メトロに乗るんだけど大丈夫?切れない?」と聞くと、彼は初めて口を開いた。
「マルセイユまで帰るわけじゃないでしょ」「 !?」
ここに、あの友達がいたらキレていただろうけど、私は「なぜマルセイユ?彼お得意のジョークだろうか・・・?」と思いながら店を出る。日本人の寿司職人は最後までひと言も口を聞かなかった。
果たして、チュイルリーのメトロ駅に着く前にビニール袋には亀裂が入っていた。

後でTripAdvisorを見たら『サービスは最悪』『行くと迷惑そうな顔をされる』『そっけない』・・・私だけじゃないんだ。
でもお寿司は美味しい。おダシたっぷりの卵焼き、鮭皮巻き、平貝、私の好きなしめ鯖、(穴子の代わりに)ウナギ・・・5人前はあっという間になくなった。
Bon anniversaire !


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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