
ノエルも過ぎ去り、大晦日のバカ騒ぎも終わり、残る(?)お楽しみは9日から始まるソルド!
年末の冬物の売り上げはイマイチだったそう。理由はなかなか上昇しないフランス人の購買力。購買力が伸びないのは物価が高すぎるせいで、その証拠に前シーズンストックを安くで売る店や定価より安いネットショップが大躍進している。
もうひとつの理由はソルドの開始とクリスマスが近すぎるせい。
「プレゼント何がいい?」「うーん・・・ソルドまで待とうか」「そうだね、プロパーで買うのもばからしい」という私たちみたいな現実的で夢のない人が多数いるらしい。クリスマス直前の寒波で厚手のコートなどが売れたらしいけど、ストックはまだたくさん残っている。つまり「おいしいソルド」になる気配。
さて直前対策としてはやはり事前のチェック。嵐の前の静けさのブティックに赴き、「どうせ買わないんでしょ」という店員の視線を無視してしっかり試着。
夏と冬、年2回のソルドは開始日と終了日が決められていて、抜け駆けは罰金対象になるんだけど、必ず抜け駆けするのがあのコレット。今年も2日からプレタ全商品50%オフ、一般のソルドが始まる日には売り切っている。何も言われてないみたい・・・パリの七不思議のひとつ。

「ファッション、でもヴィクティムではなく」というタイトルのモード講座を、お花やお料理教室で評判のラ・ベル・エコールがやっているので、参加させてもらった。「ファッショナブルに、でも服の中毒にはならないで」というニュアンス。場所はサンジェルマン・デプレからセーヌに向かった小さい道にある、小さなホテル。時間が止まったような古色蒼然としたホテルで最新モードの講座という、不思議な取り合わせだ。講師はスタイリストのユージェニー(写真の人)、参加者の顔ぶれは20代前半から60歳のマダムまで。最初に「クロエ、23歳、いつもジーンズにテニス・シューズなんで、イメージ変えたいと思って」と自己紹介と講座にきた理由を簡単にいわされる。さてメニューは、
「利口なワードローブ」:トレンチ、ジャケット、白シャツ、ベーシックなパンツなど、持つべきものとその選び方。このへんは誰でも知っている基本。
「今年のトレンド」:60年代風、メタリックな素材、白&黒など今年の流行を、モード写真を貼ったパネルを見せながら解説。
「パーソナル・タッチ」:ボタンを変える、アイロンでくっつくトリミングを加えるなど、フランス人が大好きな「人とは違う」着こなしのコツ。
「1週間七変化」:ベーシックな黒のジャケットに、ブローチ、ベルト、ファー襟などをプラスして毎日変化をつける方法。
ビジュアルなものは殆どなく、講師の話がメイン。ユージェニーの話し方はユーモアもあって面白いけど、目からウロコのすごい発見はない。一人一人に講座に来た理由や悩みを聞いたわりには、アドバイスはない。1週間の着まわしも、OGGIなどでよくやっているし・・・もっと画期的なモード講座を探します。

フランスのテレビCFって、意外とストレートでつまらないのが多いけど、これはテレビの前で待ち構えたい傑作。シャネルの新しい口紅、ルージュ・アリュール。ベッドでシーツを巻きつけたブリジット・バルドーがミッシェル・ピコリに、「私の身体が好き?」と聞く、ジャン・リュック・ゴダールの「軽蔑」の有名なシーンを再現している。白いシーツに包まった女と、ベッドの縁に座ったシャツとズボンの男で、ここまで官能的雰囲気が出せるなんて、と感心するフランス映画黄金期のワンシーンだ。「えー!BBは動物愛護にせいを出すおばあさん、ピコリも70歳すぎじゃない!」と驚くあなた、ご安心ください。モデルはブロンドの美女、ジュリー・オルドン。台詞は「私のが好き?私の唇が好き?」だ。音楽も原作のを使っている。欲を言えばジュリー・オルドンが綺麗すぎて、BBのちょっと崩れた危険な魅力がない。でもこのCFを見ると「軽蔑」がまた見たくなる。

2004年のカール・ラガフェルド、2005年のステラ・マッカートニーに続いてH&Mがゲスト・デザイナーとして招いたのはヴィクトール&ロルフ。テーマはAmourで、胸に大きなハートがついたシャツ(メンズのセーターにはハートを射る矢がついている)、すそ広がりで女らしいフォルムのトレンチやドレスなどロマンチックなデザインが多い。愛の行き着くところと言えば(?)結婚、話題のマリエ(ウエディングドレス)は、胸いっぱいに広がるリボン、そこから流れるようなラインで298ユーロ。簡単には手の届かない高級デザイナーを大衆ブランドに呼んでくるというのはなかなかいいアイディア。以前、モノプリにイザベル・マラン、靴のアンドレにガスパール・ユルキエヴィッチもコレクションをデザインした。デザイナー、ブランド双方のイメージアップになる。次はシャネルがユニクロに・・・なんてありえないでしょうね。

CelineのオフィシャルサイトやコレクションのDVDの日本語バージョンを担当している。やり始めてもう数年になるので、さすがにCeline の歴史やメゾンの専門用語もしっかり頭に入った。このブランド、マーク・ジェイコブスが去ってからイマイチだったのが、去年クロアチア出身のイヴァナ・オマジッチがアートディレクターに選ばれて再び元気になった。2007年の春・夏コレクションは、薄い透ける素材を重ねたドレスや男の子っぽいショートパンツも素敵だ。色は白やシルバーが多い。日本の帯とか畳をヒントにしたという靴がすごいインパクト、ヒールは20センチくらいあって、ポックリのようなサンダルもあった。これを履いて歩くのは大変という以前に、小柄な人が履くと靴が歩いてるみたいになりそうだ。DVDを作っているのは一見モードっぽくない男性ばかりだが「こっちのバッグのほうが素敵だ」などとコメントしているので、結構敏感なのかも。写真はイヴァナとCelineの新社長。彼女が美人なのもブランド人気に一役買っている。