Category : グルメ・レシピ
数年前に料理雑誌『Cuisine&Vins』で見つけたレシピは、ひき肉ではなくて塊肉を使うので、コクがあるというか、プロっぽい。と自分で言うのもナンだけど、作る度に評判がいい。週末にお試しください。

〔材料〕
牛肉はマクルーズなどの煮込み用の塊を800~1㎏(5-6人分)
ニンニク2かけ
玉ねぎ2個
赤インゲン(haricots rouges)の缶詰(400g)
トマト果肉缶詰(400g)
牛肉ブイヨン1個
クミンシード大匙1
オレゴン大匙1
チリパウダー小匙2

ポトフにも使う赤い部分。後ろ足のジットでもいいけど、ややゼラチン質。

牛肉部位


① 牛肉を2-3㎝角に切る(けっこう疲れるので男性にやらせるといい)
② 玉ねぎを同じくらいの角切りに。
③ ニンニクは2つに切り、芯を取る。
④ ル・クルーゼなどの煮込み鍋にオイルを入れ、ニンニク、玉ねぎを5分炒める。
⑤ 続いて牛肉を入れ、やや強火で、全体に焼き色がつくように木べらでかき回す。
⑥ クミンシード、オレゴン、チリパウダーを加える。
⑦ 水、ビーフブイヨン、トマトの缶詰(丸ごとならざく切りに)を、ヒタヒタ(牛肉が隠れるくらい)に入れる。
⑧ 蓋をして中火で、時々かき回しながら約2時間。水けを切った赤インゲンを入れて約1時間。

サイトで見つかるレシピは殆どひき肉を使っている↓。
肉をサイコロ状に切る(切らせる)だけでずいぶん違うんだけどなぁ・・・

チリコンカン
photo:marmiton
付け合わせはもちろんご飯(バスマティも合う)。娘は、彼女が“œuf parfait”完璧なタマゴ、と呼んでいる半熟卵を添えるのが好き。

フランスでは“Chili Con Carne/チリコンカルヌ”、日本では“チリコンカン”なのね・・・なぜ?と考えたところ、こっちでは力づくでフランス語式に発音している、というだけのことみたい。

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一枚ずつラップしてあるスライスチーズ
ハンバーガー用、クロックムッシュー用に、ラップしてあるチーズは便利で時々買っていた。ところが、チーズが51%以上入っていないと“チーズ”と呼んではいけないのに、スライスチーズはこの条件を満たしていない。つまり半分以上が化学的合成のチーズもどき。
アペリティフによく出てくるVache qui ritも同じ。溶かしチーズにバター、コンスターチ、牛乳、塩だと!

避けるべきスーパーの食品:スライスチーズ

ニュテラ
子供がいるウチには(いないウチにも)必ずひと瓶あるフランス版ピーナツバター。
「遊んで、学んで、踊って・・・盛りだくさんな子供の一日は美味しい朝食から:ヘーゼルナッツと脱脂乳から作られたニュテラ」などと宣伝しているけど、実は・・・(上から)ヤシ油、精製糖、粉乳、ヘーゼルナッツ、カカオ、乳化剤。
ウソの広告していいの?

避けるべきスーパーの食品:ニュテラ

マーガリン
バターより健康にいい、と信じている人が多いけど、実はトランス脂肪酸(不飽和脂肪酸)を含んでいてたくさん食べると心臓疾患の一因になる危険。義父も「不味い」と言いつつ、身体にいいとマーガリンを食べていた・・・

ワサビ(!)

本物のワサビはワサビという高価な(そうだったの?)植物。ヨーロッパに出回っているのは、ホースラディッシュとマスタードを混ぜたのを着色したもの(日本製のチューブワサビは何からできている?)

ホワイトチョコレート

カカオバターを20%以上含んでいないものはチョコレートと呼んではいけない。にも拘らず自称チョコレート。その55%は砂糖と人工甘味料、カカオバターの代わりに植物油。チョコレート好きがホワイトチョコを好きじゃないわけだ。

避けるべきスーパーの食品:ホワイトチョコ
photos:gourmand.viepratique.fr

その他にも白糖(漂白風呂に入れる)、ケチャップ(自然素材は全く入っていない)、メープルシロップ(実はとうもろこしのシロップ!)・・・なども“食べちゃいけない”に入っていた。パックのハムやスモークサーモンも、安いのはかけらやクズを集めて、塩で重さを増やしていると聞いた。見かけはそっくり。

要するに、工場大量生産で作られている安い食品は人工的なものが山ほど入っているってことで、それは想像に難くない。日本でも似たり寄ったりでは?
ま、気にし始めたらキリがないし・・・今夜は何を食べようか?

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日本から来た友人とポンピドゥーセンター近くのレストランMonjulに晩ごはんを食べに行く。

マレ、レストラン『モンジュル』

メニューを見ると・・・アララ、これは複雑。前にお昼に来たときはこんなじゃなかった。
例えばアントレのひとつ、タイトルは「アンディ・ウォーホールスタイル」
スモーク・ハドックのカルパッチョ、カリフラワーのババロア、ジャガイモと野菜の花びらチップス、野菜のブイヨンゼリー・・・
これらを一緒に食べるとどんな味になるんだろう? なんでアンディ・ウォーホールが出てくるんだろう?
隣のテーブルの男性が(感激した様子もなく)食べているのがこれらしい。アーティストの友人は「盛り付けがウォーホールっぽいってことじゃない?」なるほど。パス。

「日の出に横たわる鮭」:鮭のしょうゆマリネ、インゲン、ワケギ、ワカメ、ゴマ油、しょうがとライム入り酒、ご飯のチップス、昆布の新芽・・・
100%ニッポンに挑戦するわけね。これにしよう。
フランス人が日本の食材を使うと、意外な発想に驚くことがあるが、これはふつうのワカメの酢の物だった。“横たわる”はすの鮭は、角切りが2つだけ。緑の葉っぱがご飯のチップスらしいけど、「これ食べれるの?セルロイド?」という食感。

マレ、レストラン『モンジュル』

メインには「タイ風サイケデリック万華鏡」:タラの揚げドーナツ、ジャガイモと野菜のバターソテー、ほうれん草、うずらタマゴとアイオリ(どこがタイ風?)
または、アルデンテの野菜詰め鶏のフライ、ショウガと香草、クリーミーなご飯のムース、ピラフ、タイカレーのピクルス、チンゲンサイ。タイトルは「四方八方に広がる混沌」 !!

この店の特色は、タイ、日本、中東(ファラフェルもあった)フランスなど世界中の食材や料理法を駆使し、その結果はあまり気にしない、ということになる。
「消去法で選ぶしかないか・・・」と友人がつぶやたとき、逆隣のテーブルに、小さいイカが雲の上に漂っているような、芸術的な皿が運ばれてきた。
「アレにしようかな」
「アタシも」

マレ、レストラン『モンジュル』

イカの中には煮詰めたラタトゥイユ、一口食べて友人が、
「コレ、何かに似てる・・・イカ飯!」
小さいカップに入ったのはジャガイモのピュレでものすごくピリ辛。通りかかったギャルソンに聞くと「黒コショウ」というお答え。ピュレの中に黒コショウを瓶ごと落としたに違いない。
黒い網状はイカ墨のから揚げ、こっちは塩辛い。白いエマルジョンはあまり味がなかった。
それぞれ独創的で盛り付けも美しいけど、美味しいかと聞かれると返答に詰まる。自ら認めているように“四方八方に広がる混沌”・・・懲りすぎるとこういうことになる。

デザートも、「ホワイトチョコとワサビのアイスクリーム」とか「カマンベールのマカロンにアプリコットのチャツネ」など凝り続けていた。
しかしレストランがほぼ満席であるのを見ると、フランス人は「エキゾチック!」「斬新!」と喜んでいるらしい。

Monjul
28 rue des Blancs Manteaux 75004
休:日曜、月曜
夜は3皿37.5ユーロ

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夫の誕生日に、お寿司のテイクアウトをしようと『ふじた』に行く。
前は一本コンコルド寄りの道にあるふじた2に行っていたけど、気がついたら閉店していた。今時(中国人経営でない)お寿司屋が閉るなんて・・・あり得るんだ。
ふじた2はお寿司は美味しいけどちょっとヘンな店だった。ジョギングにサンダルのお兄さんがウロウロしていて、お客かと思ったらウェーターで、応対もスタイル同様ラフ。一緒に行った友達(フランス人)が「ちょっとアナタ、お客に向かってもう少し丁寧にできないの?」と怒ったこともあった。

生き残った元祖ふじた、いつもお寿司を取りに行くのは夫なんで初めてだ。
入ると、インド・パキスタン系のオジサンがカウンターにいて、若い女性のお客2人をからかっている。ボンジュールと言うので、フランス語で注文を言うと、
「イクラヌキ、タイラガイ、タマゴツイカ!」と誰ともなく叫んだ。なんだ、日本語できるんじゃない。
すると奥からやはりインド系のオニイサンが現れ、ひと言も言わず、カウンターを顎でしゃくるので、椅子に座る。
7時半で他にお客はいないのに、カウンターにいる“シェフ”は、私のテイクアウトに取り掛かる様子もない。
「ちょっと買い物して15分くらいで来ます(=その間に握っといてよ)」と言うと、「その方がいい」というお返事。
私はオペラ大通りを渡って京子で日本酒を買い、戻ってくると、インド系の横に日本人が加わっていた。その人は、いかにも美味しいお寿司を握りそうな雰囲気なんだけど、魚の準備をしていて、ひと言も口を聞かない。

これが握り、19ユーロ

パリのお寿司

お寿司が出来上がると、さっきのインド系オニイサンが、ビニール袋に5つのプラスチックケースを入れ(4人分だけど追加を頼んだんで)、ミネラルウォーターの小瓶に並々と醤油を入れ(飲むわけじゃないんだけど)、枝豆のオマケとなぜか割り箸2本(2人でこんなに食えるか!)を入れる。
ビニール袋は超薄くて、「メトロに乗るんだけど大丈夫?切れない?」と聞くと、彼は初めて口を開いた。
「マルセイユまで帰るわけじゃないでしょ」「 !?」
ここに、あの友達がいたらキレていただろうけど、私は「なぜマルセイユ?彼お得意のジョークだろうか・・・?」と思いながら店を出る。日本人の寿司職人は最後までひと言も口を聞かなかった。
果たして、チュイルリーのメトロ駅に着く前にビニール袋には亀裂が入っていた。

後でTripAdvisorを見たら『サービスは最悪』『行くと迷惑そうな顔をされる』『そっけない』・・・私だけじゃないんだ。
でもお寿司は美味しい。おダシたっぷりの卵焼き、鮭皮巻き、平貝、私の好きなしめ鯖、(穴子の代わりに)ウナギ・・・5人前はあっという間になくなった。
Bon anniversaire !


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エルヴィス・プレスリー

1977年8月16日の夜、悪食で知られる彼は“いつものように”アイスクリーム4スクープとチョコチップクッキー6枚を食べたと言われる。しばらくして気分が悪くなり、消化不良かと思ったら心臓麻痺だった。

エルヴィス・プレスリー

マリリン・モンロー

36歳で、睡眠薬のオーバードーズで亡くなった伝説的セックスシンボル。1962年8月5日、最後の食事はマッシュルームのファルシとドン・ペリニヨンと推測される。
彼女のイメージにピッタリすぎ、かえって信憑性がない・・・

マリリン・モンロー

クレオパトラ

彼女の死因は明らかにされていない(当たり前!)けど、古代文書によると毒物による自殺説が有力。紀元前30年8月12日、クレオパトラの最後の食事はイチジクであっただろうと。

アラ、あなただけカラーなの?

クレオパトラ

ナポレオン
1821年5月5日、サント・ヘレナ島に投獄されている間に死亡した。原因は胃がんと言われる。最後の食事はベーコン、レバー、すい臓のソテー、卵、トマトのグリルと言われる。
臓物が好きだったのね。子供の日に死んだとは知らなかった。

ジョン・レノン

1980年12月8日、自宅の前で射殺された。最後に食べたのはビーフのサンドイッチ。

ジョン・レノン

マイケル・ジャクソン
2009年6月25日に心臓停止で亡くなったポップの王様。チキンとほうれん草のサラダが最後の食事。

ウィットニー・ヒューストン

ビバリーヒルズのホテルの浴槽で死亡しているのが見つかった。2012年2月11日、彼女はルームサービスで、ハンバーガー、チキンのサンドイッチとフライドポテト、ハイネケンとシャンパーニュを注文(ひとり分?)
映画『ボディガード』は良かった・・・

ウィットニー・ヒューストン

フィリップ・シーモア・ホフマン

2014年2月2日、オーバードーズで死亡しているのが見つかった。前夜は知人達とレストランでハンバーガーを食べた。
それにしてもアメリカ人って、サンドイッチとハンバーガーしか食べないの?

フィリップ・シーモア・ホフマン

ダイアナ妃

1997年8月30日、ダイアナは愛人ドディ・アルファイドとパリのホテル・リッツに到着。マスコミの数がすごくて食事に出られずルーム・サービスでオムレツ、舌平目と野菜を取る。ドディのアパルトマンで寝る予定だったので、ホテルの裏口からメルセデスで出発。帰らぬ人となる。

このちょっと寂しげな美しさ、夏目雅子さんを思い出す。

ダイアナ妃

自殺は別として、人間、一瞬先に何が起こるかわからない。
さて今夜は何を食べようか?


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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