Category : ニュース

笑って怒ったニュースザッピング

ボルドーで“Serial creveur/連続切り裂き魔”と呼ばれていた男(45歳)が捕まった。切り裂いていたのはタイヤで、6年半で6000台12.000個のタイヤをパンクさせた疑い。一カ月に77台、一日2.6台。こうなるとお仕事だわね。損害額200万ユーロ(2億7000万円)。
防犯カメラで顔が割れ、数日前から警察に監視され、29日午前2時、スーツにネクタイ姿でウロウロしていたところを捕まった。
男の手口は、駐車している車の歩道側(見つかりにくい)のタイヤ(前輪と後輪)を先の尖ったものでパンクさせる。動機は「社会に復讐するために」と捜査官に語ったとか。
ボルドーのキャピュシーヌ地区はタイヤのパンク被害が絶えず、被害届1100件。2014年から犯人捜しの署名運動が始まっていた。
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28日前オランド大統領が、政治ユーモア大賞に輝いた。
有名な”ジョーク”は大統領就任後、最初の農業市。牛を「見たことがなかった」と騒ぐ子供たちとおしゃべりし、
「ニコラ・サルコジも見たことない」という男の子に、
「もう二度と見ないよ」
大多数は(私も)笑ったセリフをマジに取って反論したのは(もちろん)サルコジ派。
「それはオランドが決めることじゃない、国民が決めることだ」
「悪いジョークだ。大統領が口にすべきではない」
ムキになることないじゃない・・・

オランド前大統領、政治ユーモア賞
photo:Jean-Marc Haedrich/SIPA

「私のとる決断は、私ひとりで私と決める」
「クリスティアーヌ・トビラ(“すべての人に結婚”法案を通した法相)に敬意を表する。彼女は発言力がある、黙っていてもある」
などは、訳すとあまり面白くないけど、オランドさんの顔で言うと可笑しかった。

エマニュエル・マクロンが”La République en marche/共和国前進”を立ち上げたときは、
「歩く?(marche=歩行、行進)私は走りますよ!」

そういえば先週の日本の新聞で、自民党の竹下亘総務会長が、天皇、皇后両陛下主催の宮中晩さん会に参加する国賓の同性パートナー出席に「私は反対だ。日本の国民性に合わない」と発言したのを読んでぶっ飛んだ。
竹下氏は例として、オランド前大統領がヴァレリー・と来日したとき、
「奥さんではないパートナーだという女性が天皇、皇后両陛下と並んで座るわけだから、どう対応しようかと宮内庁は悩んだ」
「 !!??」
だってこの2つは並べられないじゃない。同性のカップル云々は性的少数者への差別であり、後者は自国の法律に即した事実婚の国賓が問題だ。
カッカしていたら2日後に「言うべきじゃなかった」
「私の周辺にも同性のパートナーを持った人はいるし、普通にお付き合いしている。皇室を考えた時に日本人のメンタリティーとしてどうかなという思いがあり、言葉になって出た」
つまり批判されたから釈明したけど、本音は変わってないのだ。


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お医者さんもよく処方する咳止めシロップ&顆粒。
ブラックリストの筆頭は:
Bronchokod sans sucre toux grasse adultes(痰の絡む咳止めシロップ、ノーシュガー大人用)
成分のカルボシステインは去痰剤で、咳止めとしての有効性は実証されていない。2006年にHaute Autorité de Santé(健康権力機関)の意見により、健康保険が払い戻しを停止した。その上アルコールとパラベン(防腐剤)入り+副作用(下痢、胃痛、吐き気・・・)。害アリ効果ナシ払い戻しナシ・・・誰が買う?

処方箋ナシで買える薬


Exomuc toux grasse orange
Fluimucil Expectrorant sans sucre orange
この2つもお医者さんがよく処方する顆粒状の薬、処方箋ナシで買えたとは。どちらも合成のオレンジ味。前者と同じくカルボシステイン入りで咳止め効果ナシ。同じく健康保険が払い戻しをやめた。
お医者さんが知らなかったってこと?!

処方箋ナシで買える危険な薬

Toplexil Sans Sucre
Humex toux sèche oxomémazine sans sucre
オキソメマジン(抗ヒスタミン剤)入り、乾いた咳を止めるというシロップ2点。子供が小さい時(3歳から可)から何本Toplexilを買ったことか!大人用が今も3本くらいある(買ったのを忘れてまた買うから)。でも成分に害はなく、粘膜の渇き、目がかすむ、眠気など風邪薬によくある副作用。「次善の策として、時々夜飲むのはいい」そうで、ホッ、捨てなくていい。

処方箋ナシで買える薬

次に喉の痛み編。
Humex mal de gorge
2種の殺菌剤(リドカイン&ベンザルコニウム)入り、前者は局部麻酔薬でアレルギーの人は要注意。後者は喉の痛みへの効果が証明されていない。この手のスプレーは狙い定めないと上手く局部に届かず、舌に噴射して「ギャー不味い!」と、うがいしたり・・・私が方向音痴だからかと思っていたら「スプレーが局部に当たらないと効果がない」
私だけじゃなかった。

フランス、処方箋ナシで買える薬の危険


Angi-Spray mal de gorge
こちらも2種の殺菌剤(リドカイン&クロルヘキシジン)のコンビ。同じく局部麻酔薬(アレルギー注意)と効果が証明されていない殺菌剤。同じく局部に命中させるのが難しい。

Drill
Strepsils Miel Citron(蜂蜜&レモン入り)
この季節、薬局の目につく場所にズラリと並んでいる喉飴。喉が痛いといってひっきりなしに舐めている人がいるけど・・・上記と同じく効果が証明されていない2種の殺菌剤の組み合わせ。パスティーユひとつに2.5gの糖分(角砂糖半分)。
「それならふつうの蜂蜜かレモン入りの飴を舐めたほうが害がない」

処方箋ナシで買える薬

危険なリップクリームとか、害のある製品の検挙が相次ぐのは、私たちの日常が危険物質に囲まれているっていうことだ。
でもフランスで処方箋ナシで買える薬は約13%。スーパーで薬が買えるドイツでは44%、スェーデン41%・・・まぁマシと言うべきか。

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処方箋ナシで買える薬が危険だった

風邪をひいた時、お医者に行かず風邪薬を買って直しちゃおうという人は多い。
私も先週お医者に行かず(第一、かかりつけのお医者は休暇を取っていた)悪寒がひどいとパラセタモールを飲んでいた。1週間以上経っても良くならないので、ついにお医者に行くと、
「ウィルス性の咽頭炎、抗生物質を飲まないと治らないですよ」と言われ、処方された抗生物質を飲みだしたら急速に良くなった。
もっと早く行けばよかった、アホ・・・と思っていたところ、『処方箋ナシで買える危険な薬』が発表された。

掲載したのは『60 millions de consommateurs /6000万人の消費者』、経済・財務省付きの国立消費研究所/Institut National de la consommationが出している月刊誌の号外。
ニュースでも取り上げられたけど、雑誌の営業妨害になるから危険な薬の名前までは言ってくれない。仕方なく買ったけど、買ってよかった。
処方箋ナシで買える薬の筆頭はやっぱり風邪薬。ブラックリストに入ったのは:

処方箋ナシで買える危険な薬

Actifed Rhume Jour&Nuit
“有効成分”のプソイドエフェドリンは副作用が多すぎる(心臓循環系疾患、神経病、半睡状態・・・)上、風邪の症状への有効性は実証されていない。プソイドエフェドリンはアメリカでの覚せい剤作りに欠かせない物質だそう!
風邪ひいて薬局に行ったとき、何度この薬を買ったことか!ヤク中になるとこだった・・・

Dolirhume
頭痛薬の定番Dolipraneのrhume(風邪)ヴァージョンは、パラセタモールとプソイドエフェドリン入り。後者は殆ど覚せい剤で上記の副作用があるし、パラセタモールは頭痛、高熱にしか有効でなく単なる風邪(くしゃみ、鼻づまり、咳)には効かない。すなわち百害あって一利なし。

Neurofen rhume
イブプロフェン(非ステロイド系消炎鎮痛剤)とプソイドエフェドリン(覚せい剤!)入り。この2つは風邪の症状に効き目ナシ。15歳以下禁止、喘息、胃潰瘍、肝不全、腎不全、心不全、高血圧、前立腺障害・・・の人も禁止。心臓循環系疾患、神経病の副作用アリ。風邪を長引かせたほうがよっぽど安全だ。

Rhin Advil
これもイブプロフェン(非ステロイド系消炎鎮痛剤)とプソイドエフェドリン(覚せい剤)の組み合わせ。つまり重症の副作用の長いリスト。

この4つが一番危険で、他は「副作用はあまりないけど効果もない」薬。

友達に紹介されて一度行った一般医は、診察室でタバコを吸うぶっ飛んだ女医さんだけど、
「処方箋書くけど、風邪薬なんて効かないの。暖かくしてゴロゴロしてれば治るわよ」
彼女は正しかった。


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日本VSフランス:ニュースの扱い方

日曜の夕刻から仏メディアは「パラダイス文書」で持ち切り。国営のニュース専門ラジオ局、フランス・アンフォは特別番組にしていた。
「パラダイス文書」は、2016年末、南ドイツ新聞Süddeutsche Zeitungに匿名で漏らされた(これ、パナマ文書と同じ)電子文書を皮切りに、国際調査報道ジャーナリスト連合(世界の96メディア、400人のジャーナリストのネットワーク)が1350万に上る文書を分析すること11カ月。フランスではル・モンドとラジオ・フランスが調査に加わった。

パラダイス文書

その結果、エリザベス女王、トランプ大統領の側近(商務長官のウィルバー・ロス、国務長官レックス・ティラーソン・・・)、カナダの若い首相ジャスティン・トルドー(写真右)・・・が、ケイマン諸島やバミューダ諸島のタックス・ヘイヴンを利用していた。

パラダイス文書

これは日本でも既に報道されているけど、フランスでは、600万ユーロ以上をケイマン諸島に投資していたエリザベス女王の名前が筆頭に出された。「エリザベスよ、お前もか」。
フランスの政治家(二コラ・サルコジとか)出そうだが、出ていない。

この暴露はフランスで(政府にも)喝采されている。世界のジャーナリストのネットワークの快挙!世界人口の1%が所有する富が、残り99%の富を間もなく超える、という恐るべき不均衡・不平等に歯止めになる。

パラダイス文書によると、ロス商務長官は、就任後も株を保有するケイマン諸島の法人を通じて、ロシアの海運会社の利益を得ていた。大統領選時、ロシアの干渉疑惑が強まっているだけ、トランプ大統領にとってまたヤバい暴露。

そのトランプ大統領、テキサスのバプテスト教会乱射事件について、
「犯人の精神状態が問題で、武器の所持とは関係ない」「銃を持った目撃者が撃たなかったら、もっと重大なことになっていただろう」という発言がフランスでは繰り返して報道された。
ラスベガスの銃乱射での全米ライフル協会の言い分「法を遵守するアメリカ人が銃を所持する権利を、一人の狂人の行動に基づいて禁止しても襲撃事件がなくなるわけではない」と一緒じゃない。ライフル協会のほうが語彙は豊富だ。
武器を買うとき精神鑑定をするわけではないし、武器を持っていなければ無差別殺人など思いつけない、と単純に思うけど。

テキサス銃乱射に対し日本のメディアの多くは、トランプ大統領の「言葉にできないほどの痛みや悲しみを感じている」を報じていた。
安倍首相と仲良くゴルフをしたし、北朝鮮への対応は「完全に一致」したし、米大統領への空気は違うだろう。

フランス人の9割近くはトランプ大統領に「悪いイメージ」というし、第一お金持ちが好きじゃない。米大統領選中は、「億万長者ドナルド・トランプ」と枕詞が必ずついていた。


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ベタンクール邸の美術品の行方

ムンク、フェルナンド・レジェ、ジャン・アルプ、ピカソ(『ギターと静物』)、モンドリアン、オディロン・ルドン、マン・レイ、ロベール・ドローネー、ブラック、ジョルジョ・デ・キリコ、ファン・グリス、ミロ、マティス。
ベタンクールの大邸宅の壁を飾っていた13点の美術品がフランソワ=マリー・バニエのものになる。推定額1億5000万ユーロ。

葬儀は9月26日だった。

リリアン・ベタンクール葬儀

えー!老婦人の「弱点を悪用」した廉で実刑判決をくらった人がなぜ?
それは、ベタンクール夫人が認知症になったのは2006年と診断され、これらの美術品はそれ以前に贈与されたものだから。つまり夫人の明晰な意志でプレゼントされたもの。
ただし夫人は自分の生存中は“用益権”を有するとしていたので、それらのタブローは邸宅を飾り続けていた。
人手に渡っていることを誰も知らなかった。2007年に亡くなったご主人アンドレ・ベタンクールでさえ知らなかったのでは?と言われる。
しかも夫人は贈与税まで払っていた。なかなか周到。
バニエ氏はトラックをベタンクール邸に送り付けるだけ。この“小美術館”が彼のうちに引っ越してくるってこと。

彼が総額9億9300万ユーロをもらいながら、罰金が少ないのは同じ理由。2006年以前のプレゼントは“弱みにつけこんで”もらったものではないので、返さなくていい、という判決になった。悪運の強いヤツ・・・

でもベタンクール夫人とバニエ氏は強い友情で結ばれていて、夫のアンドレ・ベタンクールも黙認していたらしい。
「鬱傾向の妻を笑わせることができるのはフランソワ=マリーだけだ」
ベタンクール夫人は、
「夫は、フランソワ=マリーが私に笑い、喜び、別の世界をもたらしてくれるのを知っています」
批難していたのは娘のフランソワーズ。
「娘の世話になるなんて息が詰まる」と、夫の死後、夫人は漏らしていた。

バニエ氏は機知とユーモアに富み、時に扇状的(植木鉢にオシッコしたり!)で、ガチガチのブルジョア夫人に“別の世界”を見せて楽しませたのだ。
その見返り・・・かもしれないけど、もらい過ぎ。クラクラすると言うか、腹立たしいと言うか・・・


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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