Category : ニュース

ジョニー:早くも遺産相続争いに

12月5日亡くなったジョニー・アリデー。彼のファミリーが集い、現妻、前妻、前々妻、実子、養子・・・が抱き合って泣いていた図は記憶に新しい。それなのに、月曜日、娘のローラ・スメット(ナタリー・バイとの子供)が遺言状に異議を申し立てた。家族みんなで分けろ、という前の遺言状は書き換えられ、現妻のレティシアに全財産を残す、とあったのだ。
デヴィッド・アリデー(シルヴィー・ヴァルタンとの息子)がローラに同調した。

左からレティシアと2人の養子、ローラ・スメット、ダヴィッド・アリデー

ジョニー・アリデー遺産相続争い
photo:JDD

サングラスなしのローラ

ジョニー・アリデー遺産相続争い
photo:voici

フランスでギャラが一番高い歌手だったジョニーは大変な浪費家で、彼の生活レベルを維持するのに月に20万~40万ユーロ(2700~5400万円 !!)。収入は差が激しく、2010年の年収は(たった)120万ユーロ、つまり生活費の3~6カ月分だった。彼の生涯は借金の返済に追われていたらしい。
それでもジョニーの全財産は1億ユーロ(約135億円)と言われる。その内訳は
不動産:ジョニーが息を引き取ったパリ郊外マルヌ・ラ・コケットの900㎡の邸宅。400万ユーロで購入し、2010年から2600万ユーロで売りに出したけど、買い手がついていない。

ジョニー・アリデー遺産相続争い
photo:l'express

一家が一年の大半を過ごしていたロザンゼルスの邸宅は1000万ユーロを下らない、と言われ、カリブ海、サン・バルテレミー島の500㎡の家は、一泊( !?)5000~8000ユーロで貸している。スイスの税制に惹かれて買ったシャレーは、数年前の推定額950万ユーロで、すでに売れている。
それらを足すと(どういう足し算だかよくわからないけど)約5000万ユーロ(約67億5000万円)と推定される。

著作権
1000曲近い歌の著作権、実演権、レコード&CDの売り上げパーセンテージは年に200万ユーロ。その他、ジョニーは93曲の権利を所有していてその使用権が年間約20万ユーロ。
その他、車のコレクション、バイク、ヨットなどなど。

借金額は不明・・・
「ジョニーはお金が何であるかわかっていなかった。実業家の要素がない類まれな芸能人」と以前のマネージャー。
お金のかかる生活を止められなかった彼は、税金を払ったり、マルヌ・ラ・コケットの家やヨットを買うためにユニヴァーサル ・フランスから総額1500万ユーロを超える借金をした。その返済として、ユニヴァーサルに二次使用権や商標を譲渡した。借金がいくら残っているかは不明。
節税のため、ベルギー、スイス、そしてアメリカに移住したジョニー、2011年の時点でフランスの税務署に900万ユーロの未払いがあるとフィガロ紙。

借金はあるものの、不動産や著作権を丸ごとレティシアに、という遺言状はカリフォルニアの法律に基づいて作成された。フランスの法律では相続者の誰かを優遇することはできても「xxと○○には何もあげない」は禁止されている。
実子が抗議するのももっともだ。もともと、レティシアはローラとダヴィッドと折り合いが悪く、遠ざけていたらしい。ローラは父親の死に際にも会えなかった。
ローラの異議申し立てを知ったレティシアは「すごくがっかりした」というコメント。
セリフが適切じゃない気がするけど・・・相続争いは始まったばかり。

P.S. ユーロ円換算(また)間違えてました。生活費までは合ってましたが、桁が増えると現実味がなくて・・・すみません。訂正しました。教えていただいた方、ありがとうございます。


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この犯人にしてこの弁護士あり

去年の10月末、オート・ソーヌ県で。ジョギングに出かけた妻アレクシアが帰ってこない、とジョナサン・ダヴァルが警察署に通報した。2日後、彼女の焦げた死体がグレの森の中で見つかった。絞殺で殴られた痕もあった。
アレクシアは29歳、スポーツ大好きな銀行員。
こういう事件の場合、まず疑われるのは配偶者だけど、ジョナサンは否定し、アレクシアの両親も「模範的な娘婿、ありえない」職場の同僚も「すごく優しい性格」(この辺から怪しい)

11月5日、家族や友人、地元の住民800人余りが『Marche blanche/白の行進』を行ったとき、ジョナサンは、
「妻は私を一番支えてくれた人、私の“酸素”だった。2人の結束でこれまでやってこれた。あの充実した関係が恐ろしく恋しい」と涙ながらに語り、参加者ももらい泣きした。

アレクシアの両親とジョナサン

ジョガー殺人事件の犯人
photo:francesoir.fr

3か月後の1月28日、警察はジョナサンを拘留。彼の弁護士は「なーに2時間くらいで解放されますよ、ハハハ」と言っていたが、拘留は延長。2日後にジョナサンは「“偶然”絞め殺してしまった」と白状した。

証拠はすべてジョナサンを指さしていた-事件当日、彼がひっかき傷を負っていた、アレクシアが包まれていた毛布が夫婦のものだった、夫婦がよく激しい口論をしていた・・・-にも拘らず、3か月間、“妻を殺され悲嘆に暮れる夫”を信じていた人たちは愕然。

そこへ「ハハハ」の弁護士が記者会見で、

ジョガー殺人事件犯人の弁護士

「我々は、ジョナサンを“殺人者”と呼びたくない。彼は自分のしたことの悲劇的な結果を自覚し、打ちひしがれている[・・・・]夫婦の関係は非常に緊迫していた。アレクシアは支配的な性格で、ジョナサンは過小評価され、押しつぶされていた」
「誰にも限界があるように、ジョナサンにも限界があった。あの日、口論が悪化し偶然に殺してしまった。この事件には2人の犠牲者がいる:アレクシアとジョナサンだ」
私は耳を疑った。アレクシアが支配的な性格だったので、殺されて当然みたいな言い方!
彼も犠牲者だ ?! “偶然殺した”って、過失致死に持っていこうとしているわけ?
果たしてこの発言は非難を浴びる。当然。

ジョナサンは絞殺は認めたけど、燃やそうとしたのは「自分じゃない」
つまりたまたま通りかかった誰かが死体に火をつけたってこと?いや、その前に彼らのうちに侵入して毛布を盗んでこなくちゃ・・・

アレクシアの両親は二重のショック:娘を殺され、殺したのが信頼していた義理の息子。
「アレクシアは、2人の仲がうまく行っていないことを両親に言っていなかったのかしら?」と私。
「第一、親なら感づくだろうに」と言うと、夫は
「不仲になったらすぐ言うようにうちの子供たちにも言っておかないと」
「・・・・」


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「アッパレな完全犯罪!」

と捜査官が感心する。シャルル・ドゴール空港のゴミ箱で食料を探していたSDF(住居不定者)、たまたまターミナル2Fにあるドアに寄り掛かったところ、なぜかドアが開き、そこは現金輸送会社Loomisで、たまたま「ご自由にお取りください」という状態だった。

roissy sdf

17時20分、2つのカバンを下げてドアを出てくるのを防犯カメラが捉えたのを最後に、男は行方をくらます。2つのカバンには計30万ユーロ(約4千万円)が入っていた。

警察は最初、Loomis内部に共犯がいる計画的犯行かと思ったけど、どうやら偶然が重なった“棚ぼた”。
10日早いサンタクロースのプレゼントをゲットした男は50代で空港のお馴染だ。
捜査官もLoomisも「なぜこのドアが開いたかわからん」と頭をひねっているそうだけど、今頃頭をひねっても後の祭り。

でも、大金を持っていても住居不定だとアパルトマンを借りることもできないし、重い現金袋を下げて逃げ回らなくてはいけない。
ドロボーの身の上を心配するのもなんだけど、富裕者はますます富裕になり、貧困者が増える昨今。誰も傷つけず、何も壊さず現金袋を持ち去ったSDFに「逃げ切ろ!」と言いたくなる。

シャルル・ドゴール空港に“住んでいる”SDFは70~80人、冬場には90~100人になるそうだ。空港は暖冷房があるし、持ち切れない食品や、持ち込めない飲み物を捨てる人も多いはず。
今頃、みんなドアに寄りかかって試していたりして・・・

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“超インテリ”と国民的スターの死

バス停で若い男子たちがアカデミーフランセーズの話をしていた。「インテリのクラブみたいなもんさ、すごーくレベルが高い」と手を高く上げる。
5日に作家・哲学者、アカデミーフランセーズ会員のジャン・ドルメソンが亡くなり、テレビラジオネットで何度も報道されたせいだ。最古のフランス学術団体アカデミーフランセーズが超インテリクラブねぇ・・・

ジャン・ドルメソンは“名前と顔は知ってるけど、本は読んだことがない”人が多い作家で、いいことが書いてあるだろうけど難しそう、と私も読んだことがなかった。

ジャン・ドルメソン
photo:ouest-france

ドルメソンの追悼が終わらないうちに、5日夜中にジョニー・アリデーが亡くなった。6日朝からメディアはジョニー一色、過去の番組の抜粋、政治家・著名人のインタビュー、ジョニー邸に詰めかけたファンの声、代表的ヒット、女性歴(ジョニーと5人の妻)・・・と深夜までやっていた。

一番長く一緒にいた(20年)最後の奥さん、レティシアと。

ジョニー・アリデー
photo:gala

私は、フランスのロックなんて・・・と思っていたけど、今回、歌をまともに聴いたら「この人、すごい声してる!」
ちょうどラジオに声楽のスペシャリストだか先生が出てきて、「オペラ歌手のように日々練習した人の声。声を鍛えるだけではなく、それを“出す”身体も鍛えいた」。すぐにジョニーがロサンジェルスのジム通いのことを話しているインタビューに繋がれた:専属コーチについて毎日3時間、今日は腕、明日は腹部、と集中的に筋肉を鍛えてコンサートに備えている・・・努力家だったんだ。
彼はコンサートのパフォーマンスが見ものだったらしく、チケットは発売とほぼ同時に完売。バイクで登場したり、しまいにはヘリコプターで降り立ち、ファンが「鳥肌が立つ」演出だった。

ファンのひとり、70歳の女性はコンサートでジョニーにサインしてもらい、その型をとってタトゥーを入れた。「私が死んだときは火葬にしてジョニーの『Allumer le feu/火をつけろ』で送りだしてもらうことになってるの」

この週末エッフェル塔は「メルシー・ジョニー」と輝き、土曜日は凱旋門から出発してシャンゼリゼ大通りを下る葬列『Hommage Populaire/大衆の追悼』が予定されている。バイク好きだったジョニーのために500台のバイクが棺の後を走り、葬列はマドレーヌ寺院に着き、そこでミサがありマクロン大統領がお別れの言葉・・・という国を挙げての国民葬ショー。
これほど大掛かりなのは1885年5月に亡くなったヴィクトール・ユーゴー以来。凱旋門を11時半に出発した葬列はシャンゼリゼを下り、サンジェルマン大通り、サンミッシェル大通りを歩いて19時にパンテオンに到着。よく歩いたもんだ。

可愛そうなジャン・ドルメソン、彼の死や献辞のセレモニー(8日金曜日)がすっかり霞んでしまった。。
ジョニーのことを語る時“Populaire/大衆の”という言葉が頻繁に使われる。国民に近い大衆スターで(フランスの美空ひばり?)、パリマッチの表紙に頻繁に登場し、ファンのために自分のベストを保とうと努力をしていた。肺がん末期なのに、次のコンサートの予定をしていたそうだ。
ドルメソンの著作を読み、彼の死を悼む人たちの数とは桁が違う。

でもニュースをつけるとジョニーばっかりで「大衆がみんなファンだったわけじゃない」と息子。
「デヴィッド・ボウイが死んだときはショックだった。君のお陰でボウイを聞いて育ったから」

それにしても、こうやっていきなり特集番組を組めるということは予期して準備してたってこと。シラク前大統領の追悼番組は“前から準備できている”という話を聞いたっけ。


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日曜の昼過ぎ、モンパルナス駅の転轍機システムが故障して、電車は出発することも到着することもできなくなって完全にマヒした。
モンパルナス駅は、ボルドー、トゥールーズ、ブルターニュ、ロワール地方へのTGV、ノルマンディへの特急列車が発着していて、週末地方の実家に帰っていた人、逆にパリに来ていた人、観光客などみんな立ち往生。

モンパルナス駅マヒ

平均3時間遅れで、TGVが到着し始めたのは夜の9時過ぎだった。
払い戻しは2~3時間の遅延で50%、3時間以上75%というけど、他の線やバス、車の乗り合いでなんとかたどり着こうとした人たちには大いに不十分だろう。
モンパルナス駅は故障の前科があり、運輸相は「ありえない!」と激怒、翌朝SNCFフランス国鉄の社長を呼びつけたとか。

ニュースでは日本の新幹線が引き合いに出された。
「フランスのTGVは1時間に5分の遅れから“遅れ”とみなされる、つまり3時間の旅なら15分から“遅れ”とみなされます。一方日本のシンカンゼン(SひとつだからZと発音する・・・気持ちはわからないじゃないけどキャスターならちゃんと発音しろ)は1秒から“遅れ”になります。そしてプラスマイナス1分以内の定時運行率が95%!どうしたらこんなことができるんでしょう?」
フランス人にとっては殆どSFの世界。
鉄道専門家のような人がそれに答えて、
1.耐震設計で最新化の線路。
2.乗客がちゃんと整列して待ち、乗り降りの時間が最短ですむ。
3.ホームに車掌さんがいて発車の合図をする。
・・・からだそうだ。

11月半ば、日本のつくばエクスプレスが20秒早く発車し、鉄道会社が「大変ご迷惑をおかけして申し訳ない」と謝罪したことがニュースがフランスまで伝わった:9時44分40秒に発車すべきを44分20秒に発車してしまった。でも乗り遅れた人はいなかった・・・
この話を友達にしたら、「早く出た?それは困る」
たしかに、フランスだったら乗り遅れる人が出るだろう。

Twitterの反応で、
「9時44分じゃなくて9時44分に発車したことを謝るの?行きすぎ」
「みんなもっとリラックスしたら?」
は同感。
フランス人のいい加減さと、足して2で割ったらちょうどよさそうだ。


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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