Category : ニュース
20日、シャンゼリゼ通りで犯人に打ち殺された警官、グザヴィエ・ジュジュレの追悼式典が25日に行われた。
オランド大統領の言葉の後「コンパニオンが追悼文」とニュースで聞いて、彼が、男性と暮らしていたとわかった。
同性の結婚を認める法案を通したのは、批判の多いオランド政策の中で評価される功績だ。

シャンゼリゼ通りで銃殺された警官を称える式典

シャンゼリゼ通りで銃殺された警官を称える式典

エチエンヌ・カルディルという伴侶が、何度も声を詰まらせながら読んだ追悼文には涙が出た。娘も「最後まで聞けなかった」
全文ではないけど:
「グザヴィエ、君はあの日、シャンゼリゼ通りの公衆の安全を守る任務を与えられた。102番地、トルコ文化会館の前。この種の任務が君は好きだった。シャンゼリゼはフランスのイメージ、あなた達警官は文化も護っているのだ。
その時、最悪のことが起こった。誰もが憂いているけど、絶対起こらないと思っている事態。君は銃撃に倒れた。・・・・・
その晩、私はひとりでうちに帰った。激しく深い苦痛とともに。これがいつか癒されるのかわからない。この痛みは、これまでになく君の同僚たちに近づけた。君と同じように黙って苦しんでいる同僚たちに。
私の苦痛に憎しみない。何か月か前に読み返したアントワーヌ・レリス(バタクランで妻を殺されたジャーナリスト)の言葉。僕を成長させ、そして今日は護ってくれる言葉:犯人を私は憎まない。
なぜなら憎しみは君に似合わない。君を任務へと駆り立てた情熱に似合わない・・・」

3日後、なかなか発言の機会がない父、ジャン=マリー・ルペン父が突然口を開いた。
アララ、首がなくなっちゃったじゃない・・・

ジャン=マリー・ルペン

「あれは殉職した警官へのオマージュじゃなくて、ホモセクシュアルへのオマージュかね?」
!!!!
「警官の彼氏の出席と、あの長々とした演説は、同性の結婚を制度化してしまうじゃないか」

娘マリーヌがせっせと脱悪役を図り、父を追い出し、自分は「国民戦線の立候補者ではない」とか言って、イメージアップしているとこへ・・・まるで、娘が壁を白く塗り替えたのに、ひびが入って地の色が見えちゃうみたいじゃない。結局マリーヌもジャン=マリーも地は一緒なんだ。
でも今度だけは父大歓迎。あと1週間、せいぜい暴言を吐いて、娘の脚を引っ張ってくれ!


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Photoshopし過ぎ VS 証明写真

決選投票まで後10日。マクロンとルペンが新しい選挙ポスターを公開。

エマニュエル・マクロンVSマリーヌ・ルペン

マクロン「共にフランス」、ルペン「フランスを選ぶ」
エマニュエルが(やっと)微笑んだ、マリーヌは座った、のはいいけど後者のポスターにツイートの嵐。
「笑っちゃうのはPhotoshopの使い過ぎと、イケアのショールームのような本棚」
「マライア・キャリーとPhotoshop競ってない?」
「顔をいじりすぎてボディと全然釣り合ってない」

「Photoshop前」

マリーヌ・ルペン

「これ、Photoshopの宣伝?」

マリーヌ・ルペン

と“修正しすぎ”に集中している。

マクロンの方は「証明写真みたい」
「マネしてない?」
1988年のジャック・シラクの選挙ポスター

1988-presidentielle-la-france-ensemble.jpg

さて、これは第一次投票で各市町村トップの立候補者。フランスの6角形が東(ルペン)と西(マクロン)に真っ二つ。パリは“ルペニスト”(ルペン支持者)に囲まれているんだわ・・・

仏大統領選一次投票結果、地域別


決選投票でマクロン圧勝みたいに言われているけど、この予想は危険だ:
〇5月7日に向けてすぐアグレッシヴな選挙運動を開始したのに、マクロンは悠々としていて出遅れた。
〇フィヨンと並んで19%を獲得したメランションは「マクロンに投票せよ」の支持を出さなかった。支持者の21%がルペンに入れるという予想。
〇ルペン牽制のためマクロンに投票すべき人たちが「私が入れなくても勝つ」と、棄権か白紙投票をする。

だから油断はできない。周囲に多いメランション支持者に「ルペンになったら日本に強制送還されるかも。政策に賛成できなくてもマクロンに入れて!」と叫んでいるワタシ。

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第一次投票開票の夜、エマニュエル・マクロンは支持者で沸き返るミーティング会場のステージに、妻ブリジットと現れた。
家庭も仕事も捨ててマクロンと一緒になった、24歳年上の彼の高校教師

エマニュエル&ブリジット・マクロン

「彼女なしに今日の僕は考えられない」

エマニュエル&ブリジット・マクロン
photo:Closer

「まだ大統領になってないのに・・・」と思ったけど、果たしてこのシーンは、翌日色々言われることに。

これまで一次投票でトップになったからと、マダムと手に手を取って支持者たちの前に現れた候補者はいなかったそうだ。
「2007年、ニコラ・サルコジは一次投票も決選投票もひとりで現れた。セシリア(当時の妻)が出てきたのは、勝利の後、コンコルド広場でもお祝いの時」
でも当時、彼らは事実上別れていて、サルコジが拝み倒してセシリアに来てもらったんだから、ちょっと比較にならない。

さらに遡って2002年、ジャック・シラクもマダムが現れたのは当選後、大統領として初めての演説のときだ。
フランソワ・オランドの当時の彼女、ヴァレリー・トリエルヴェレールは決選投票の日、一日中一緒でバスティーユ広場での深夜のお祝い(私も行った!)も寄り添っていた。でもあくまで当選したときだ。

だからこのシーンは「かなりびっくり」とメディア評論家。「この段階で、カップルで現れるべきではない」

さらに、この後、側近たちとモンパルナスのレストランへ。警察に護衛されて夜のパリを走るマクロン夫妻の車をカメラが追っかける。これを見て、2012年、勝利の後、サルコジがシャンゼリゼのフーケツで開いた晩餐会を思い出した人は多い。富豪の大企業社長がずらり(長者番付から選んだ?)と招待された晩餐会は、サルコジの“お金持ち好き”を露わにして、延々と非難されることに。

だから、フーケツほど高級レストランじゃなくても、長者番付から招待していなくても、「レストランに繰り出すべきではなかった」とFrance Infoの政治評論家。

エマニュエル・マクロンが政治運動グループEn Marche !を立ち上げたのは僅か1年前。“政治経験のない若造”が大統領候補になり、決選投票に残るなんて、誰が予想しただろう?
国民の長年の不満と不安の表れとも言える。
23日夜の行動は、政治経験のなさか、あるいは因習にとらわれないのをアピールしているのかも。


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今夜は眠れそう

アンケート結果がどうであれ、予期せぬ出来事の多い今日このごろ。私は一日中ドキドキで何も手につかない。
ので、朝市で買ってきた野菜を切り、大鍋でラタトゥイユを作った(こんなに作って、誰が食べるの?)
日曜日は映画に行くのが習慣だけどその気にもなれない。

投票所のひとつ、ヴォージュ広場の小学校。右の門はヴィクトール・ユーゴー記念館

仏大統領選、一次投票

仏大統領選、一次投票

11人の立候補者全員の名前の紙が前もって郵送され、その中から一枚投票箱へ。間違えたら大変!
2枚入れたら無効になる。

仏大統領選、一次投票

夜7時、夫がベルギーのニュースを見て「マクロンがトップ!」
フランスのメディアは8時まで何も言ってはいけないので投票率を繰り返している:76.2%
「ベルギーのメディア、どうやって知ったの?」
「どっかの投票所の外で待ち構えてて、出てくる人に誰に入れたか聞いたんじゃない」
「それで比率を出したってこと?ムムム・・・」安心できない。

7時半頃から娘の友達が、2人、3人・・・ビールを持ってやってきて、うちは再びユースホステルに。
投票所は夜7時、大都市は8時に閉まり、閉まる15分前から開票を始め、1時間で終える。フランス人も急ごうと思えば急げるということ。
大晦日のようなカウントダウンの後、8時きっかりに算定数字が出た。
エマニュエル・マクロン 23.7%
マリーヌ・ルペン 21.7%
ジャン=リュック・メランションとフランソワ・フィヨン、ともに19.5%
ブノア・アモン 6.2%
と、アンケートにかなり近い数字で、私は深く安堵した。
11時半にはマクロン23.9%、フィヨンがメランションを抜いて20%。自称“清く正しい”、実は私腹を肥やしていたフィヨンがなぜここまで ?! という苛立ちは残るけど、2次投票で「自分の支持者はマクロンに入れるよう」呼びかけたので、ま、いいか。
惨敗のブノア・アモンもマクロン支持。
今夜は眠れそう・・・


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21日金曜日の午前零時から、すべての選挙運動、立候補者のメディア出演、アンケート調査が禁止になる。その後投票開始の23日(日)午前8時まで、嵐の前の静けさ。

禁止になる前、シャンゼリゼのテロ後に行われた最後のアンケート調査(2500人対象)では:
エマニュエル・マクロン 24.5%
マリーヌ・ルペン 23%
フランソワ・フィヨンとジャン=リュック・メランション 19%
ブノア・アモン 7.5%

仏大統領選 立候補者

焦点はEU離脱かEU団結か?そしてテロ・安全対策。
シャンゼリゼのテロが、マリーヌ・ルペンとフランソワ・フィヨンを有利にするだろうか?
その前に未然に防げたテロ計画(容疑者はマルセイユで逮捕)は、フィヨン、ルペン、マクロンを狙っていた疑い。特にフィヨンの日程を詳しく調べていたのが家宅捜査でわかった。これを聞いたメランションとアモン支持者は「(未遂に終わって)惜しかった!」
私に選挙権があれば・・・マクロンですね。だってどう考えても、アメリカや中国を相手に、ヨーロッパの国がバラバラになって太刀打ちできるわけがない。自国閉鎖志向は自殺行為と思うからだ。

さぁどう出るか?アンケートが当たってほしい。
「早く明日の夜になってほしい」と夫はさっさと寝てしまった。


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プロフィール

Author:長谷川たかこ

この国に住もう!と決めたのは13歳のとき。それが実現したのは10年以上経ってから、それから30年の月日が流れました(計算しないで!)
現在フレンチ・コード主宰。訳書多数、著書3冊。夫1人、子供2人、猫2匹と暮らす騒がしい毎日。映画と料理とデビッド・ボウイが趣味。


長谷川たかこ

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