長谷川たかこのパリのふつうの生活
気になるニュース、お薦めの映画、
おかしな友達、子供の暮らし・・・
パリのふつうの日常
フォア・グラの鴨と鵜飼の鵜、どっちになりたい?
DATE : 2009-11-25-Wed Comment 1
フランスのクリスマスは日本のお正月と同じで家族で祝うものだから、食べるものも日本のお節のように定番ぽい。
夫の実家も“生牡蠣、フォア・グラに羊の脚のロースト”、毎年、 判で押したようなメニューだ。
個人的にはフォア・グラが好きじゃないけど、最近、ペリゴールでフォア・グラが作られる様を見てきた人の話を聞いたら、“好きじゃない”どころではなくなった。

フォア・グラになることを運命づけられた若い鴨やアヒルは、全く身動きの取れない檻に入れられ、毎日2kgのとうもろこし粥をメタルのチューブで口に流し込まれる。

フォア・グラ反対のポスター。「他の動物にはない一種の悲劇がここにはある」

foiegras1.jpg

人間にすると、15kgのパテに水を加えたものを毎日食べるのに相当するそうだ。考えただけで気持ち悪くなりません?
これを数週間続けると、鴨さんたちははちきれそうに太り、肝臓は普通の大きさの5倍から10倍になり、脂肪肝の状態になる。
まさに拷問、残酷物語・・・

そこで、日本の鵜飼の鵜と、フォア・グラの鴨と、どっちかになれ、と言われたらどっちを選ぶ?という話になった。
鵜飼の鵜は、鮎を見つけてパクッと食べようとすると喉に巻きつけられた紐がきゅっと締まって、鮎を吐き出さなければならない。それを屋形船に乗った人間が塩焼きにして「美味しい美味しい』と食べるわけだ。
たしかに美味しそうね。

ukai.jpg

どっちかを選べといわれたら、鴨より鵜になりたい、という人が圧倒的だった。
鵜だって“仕事”が終われば、ちゃんとご飯をもらえるのだ。チューブで口に流し込まれ続けるのよりはよっぽどいい。

カリフォルニアではフォア・グラの生産・販売を2012年までに禁止する法案が通ったらしい。
ブリジッド・バルドーは、犬や毛皮になる動物は擁護するけど、フォア・グラ反対というのは聞いたことがない。彼女の好物だったりして。


にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ
↑ランキングに参加しています。よろしくお願いします

page top
中年猫の欝について
DATE : 2009-11-24-Tue Comment 2
若く元気な子猫がやってきてから、背中の毛が抜け出し円形脱毛症になったアナイス
獣医に連れていく暇も勇気もなく、気休めにアロエ軟膏を塗ってやっていたが、円形は大きくなるばかり。
皮膚病かもしれないし、伝染するかもしれない。とうとう獣医に予約を取って連れていくことにした。
一日延ばしにしていたのは、アナイスを籠に入れるのがひと騒動だから。
今朝も夫・息子・私の3人がかりで−ひとりは軍手までして−挑んだが、猫の抵抗は激しく、息子は負傷し、
「無理だ!」「睡眠薬、飲ませるしかない」と諦めた。

ふと見ると、子猫のほうが籠に入って遊んでいる。
「せっかく予約取ったんだから、タマを予防接種に連れていこう!」
この画期的な考えはもちろん私。

予防接種のあと、獣医さんにアナイスの脱毛症の話をした。
「そのアナイスは、子猫に飛びかかったりしないんですか?」
「全然、子猫のほうは遊んでほしくて追いかけるけど、アナイスは逃げ回ってます」

なんでつきまとうのよ!
CIMG5975.jpg

「なるほど。相手に向かう攻撃性が自分の中に向かっているんですね。円形脱毛症は精神的なもの、子猫によるストレスと嫉妬からですね」
精神安定剤をもらって帰る。一日半錠、8週間!

それから食べ物。猫は一日10回〜15回食べる動物なんだそう(朝と晩の2回、なんて言ったのは誰だ?)
アナイスはお腹が空けば台所に現れ、そこにはいつもキャッツフードが置かれ、なければ通りがかりの人にニャオと言えばもらえていた。一回の量はほんの少し。
ところが子猫が人の残したものまで全部平らげるので、デブになったら困ると、最近は食べ物を置かないようにしていた。
今まで10回食べていたのが、突然回数が減って、それも欝の原因になったらしい。人間だってなるかも。
「子猫がデブっても仕方ない。今まで通り、食べ物をおきっぱなしにしてください」

毛足が長いので隠れているけど、しっかりハゲている。
repas.jpg

つまり猫は一日の3分の2は寝ていて、一日10回ご飯を食べていい生き物なのだ。
それで欝になるなんて!


にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ
↑ランキングに参加しています。よろしくお願いします

page top
ティエリ・アンリの“神の手”
DATE : 2009-11-22-Sun Comment 0
今週、フランスで一番騒がれたニュースではない?サッカーはまるでオンチの私までが興味を持ったくらい。
18日の2010年ワールドカップの選出を決める予選(W杯欧州予選プレーオフ・セカンドレグ、と正式には言うらしい)のフランスvsアイルランド戦、アイルランドが1点入れて、フランスが焦っていたとき、ティエリ・アンリがついにシュートを決め、その直前に手でボールを触っちゃったのだ。
審判はこれを見逃し、フランスはW杯出場資格を得る。

触った瞬間
TH.jpg

もちろんアイルランドは黙ってはいない。反則勝ちだとして再試合を要求してきたが、FIFAはそれを却下。

コーチのレイモン・ドメネクは「試合では審判の判断が絶対だ。審判も人間だから間違うことはある。今回はフランスに有利に間違えたけど、逆の例も何度もあった」

スポーツ相のラマ・ヤド(政界の美しき反逆児)は審判の判断を支持。

rama_yade_portrait_reference.jpg

サルコジ大統領まで意見を求められた。
「私はスーパー大統領と言われるけど(ホント?)そこまでは関与できない。審判の判断に任せる」

ところが!世論は違っていた。
「ティエリ・アンリはその場で『あ、触っちゃった!』と審判に言うべきだった。そうしていたら公正なプレーヤーとして株を上げていた」
「クレームのついた選出で、ヨハネスバーグには行きたくない」
など、清い意見が多く、ティエリ・アンリはプレッシャーに苦しみ「一番フェアな解決策は再試合だろう」と言い出した。

thierry-henry.jpg

「ティエリ・アンリの“神の手”」という表現は、1986年、マラドナがW杯の準々決勝で、手で触ってゴールを決めたとき、「神の手」という言葉が生まれたそうだ。

そのマラドナはアンリに「君の今の辛さはよくわかる。がんばれ」というメッセージを送っている。
さて21日に、アイルランドFIFAは再試合要求を下ろし、一応丸く収まった。

サッカーは美しい。引退前のジダンが、薄くなった後頭部を見せながらボールを追いかける姿には見とれた。

でもスポーツは-特に球技は-苦手。
息子とサッカーゲームをしたとき、意外にもゴールを決めて、
「やった!私も捨てたもんじゃない!」と飛び上がったら、
「それ、敵のゴールだよ」
それ以来、遊んでもらえない。

にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ
↑ランキングに参加しています。よろしくお願いします




page top
リヨンで消えた現金輸送車の現金の行方
DATE : 2009-11-20-Fri Comment 0
リヨンで現金護送車が1100万ユーロ(約15億円)とともに行方不明になり、運転していた警備員、トニ・ミュスランが指名手配になったことを、興奮ぎみに書いたのは11月7日のこと。

これだけの大金を、誰にも危害を加えず、単独犯(共犯者が浮かんでこない)でくすねた人は前例がないそう。彼は「世紀の銀行強盗」と名づけられ、ネット上で人気が上昇し、ファンクラブまでできてしまった。

ところが、数日後パーキングに乗り捨てられたレンタカーから900万ユーロが発見され、車を借りたのがトニ・ミュスランであることがわかった。
不可解な行動。よく計算したら、これから生きていくのに1100万ユーロもいらないことがわかったので、必要なだけとって返したとか?

返したお金、これで12億円・・・
toni2.jpg

お金の大半は戻ったけど、トニ・ミュスラン本人は見つからない。
彼はユーゴスラヴィア出身なので、警察はそっちのほうを集中して探していた。
いくら出身地でも、まっずぐおウチに帰るだろか・・・と思っていたら、突然、モナコで自首してきたのだ。こうなると、応援していたファンクラブも訳がわからなくなり、ブーイングに転じる。

別れた元妻が
「自首したんだから、それだけでもエライじゃないですか」とコメント。
トニ・ミュスランを雇っていた警備会社は、
「背後にマフィア組織がいるかと思ったら、単独犯らしいので、ほっとしました」

自首したのはいいけど、何を聞いても黙秘で、残りの200万ユーロがどこにあるのかまだわかっていない。
やっぱりマフィアが操ってて、口を割ると殺す、と脅されているんじゃない?

夏からハマって立て続けに読んでいるジョン・グリシャムの推理小説には、横領したお金を持って逃げ回るストーリーがよくあるけど、逃走を続けるのはかなりシンドイ仕事のようだ。
たった11日間で根を上げて、やつれた顔で自首してきたというトニさん。ファンたちがっかりするのもわかるような気がする。


にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ
↑ランキングに参加しています。よろしくお願いします
page top
“神の館”に入院する
DATE : 2009-11-17-Tue Comment 0
Hotel Dieu、オテル・デュー。
訳せば神の館。神は人を救い癒すので、転じて病院。
なるほど。美しい名称ではないか。
シテ島にあるこのオテル・デュー病院に友達が入院しているのでお見舞いに行った。

中世の僧院を思わせる古い建物は、651年に当時のパリ司教によって建てられたパリで一番古い病院。
ルネッサンス期までパリ唯一の病院だったそう。
ノートルダム寺院のはす向かいという観光地のど真ん中にありながら、中はひっそりとして人も少なく、ますます中世を舞台にした映画のようだ。

中央に大きな中庭があり、左右に回廊がある。中庭の奥に、突然ウルトラマンのような銅像が立っている。
何アレ?古い色合いの風景をシュールにしている。

cour1.jpg

人っ子ひとりいない回廊。長いスカートのシスターなんかが似合いそうだ。

couloir.jpg

花壇もある。
cour2.jpg


呼吸器系の手術をした友達は、「モルヒネのせいでずっと吐き気してマイッタ」という。
痛み止めにモルヒネの点滴、は日本でもするだろうが、ここでは患者さんが点滴のスイッチを持たされている。スイッチを押すとモルヒネが注入される仕組みだ。
「つまり打ち放題ってこと?」
「まぁね」
「痛みと吐き気とどっちが我慢できないの?」
「うーん、難しいところだね。一日何も喉を通らないってのも辛い」
「じゃ、スイッチ押すの減らしたら?」
サガンは、自動車事故にあって入院したとき薬中になったというじゃない。

「でも食欲があっても食事は不味いよ」と隣のベッドのオジサン。
このだだっ広い病院には調理場がなく、食事は14区にあるHopital Cochin、コッシャン病院から運ばれてくるそう。
「昨日なんて、インゲンとジャガイモだけで肉がなかった」
つまり付け合せだけが運ばれてきたってこと。コッシャンの患者さんが主菜を全部食べちゃったんだろうか。フランス人ならやりかねない。

友達がミネラルウォーター買ってきて、というので地下の売店に行ったらもう閉まっていた。
外に出ると、お土産物屋しかない観光地。クレープを売っているカフェを見つけて小さなミネラルウォーターを1本買うと「ハイ、2ユーロ60」
「はっ?」耳を疑った。
スーパーでは6本パックで2ユーロ20くらいだ。アナタ、6倍以上で売ってるわけ?

パリで一番高い水を持って病室に帰りながら、健康が一番大事、と思った。
早く良くなってまた一緒にご飯を食べようよ。

にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ
↑ランキングに参加しています。よろしくお願いします



page top
Copyright © 2007 長谷川たかこのパリのふつうの生活 :: french-code blog. all rights reserved.